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宇部で講演会「誰もが先生」-地域住民が先生に、ご近所力向上に期待

熱弁をふるう松原寛先生

熱弁をふるう松原寛先生

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 宇部・新天町の「おもしろファーム」(宇部市新天町2、TEL 0836-32-6396)で9月9日、シリーズ講演会「誰もが先生」が始まった。主催はNPO法人「おもしろファーム」。

60人の生徒たちが「先生」の話に聞き入っている様子

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 毎回講師となる「先生」を務めるのは、何らかの特徴を持った一般市民。「ご近所力」が希薄になっている今、自分が住む町にどのような人がいるのかを知ることで近所同士のつながりを強くし、「誰も」が「先生」になり、地域に住む人が持つ「良いこと」を伝えあう場になれば、と企画された。

 初回となった同日、「先生」を務めたのは「松原酒店」(東本町)店主の松原寛さん。「酒と会津とオカンと僕と~会津嫁取り酒取り合戦物語~」と題し、同ファーム理事長の中野明良さんと初回仕様の対談形式で講演。約60人が聴講した。

 松原さんは、福島県会津地方出身の妻・香奈子さんの「嫁取り」秘話や、福島の酒蔵と取引をするために奔走したこと、東日本大震災発生後に「下関ふく連盟」が主催した被災地支援団体「ふぐ鍋隊」の一員として現地に赴いた際の体験談などについて1時間にわたって熱弁をふるった。

 人生初となった講演を終えた松原さんは「今日は朝からずっと緊張していた(笑)。話し出すと思うよりも話すことができた」と話す。「お酒を通して福島から受けた恩を、何らかの形で返したいと思っており、震災後にボランティアという形で参加した。福島の現状を最も伝えたかった」と感慨深げに振り返った。

 同ファーム理事長の中野良明さんは「初回ということもあり、どれだけの観衆があるかとはらはらしていたが、いい滑り出しを切ることができ安心した。『ご近所力』を高めていくことで、将来的には災害の2次被害などを防ぐことにもつながれば」と期待を込める。

 講演会は月に1度のペースで来年3月まで行う。次回開催は9月27日。問い合わせ・申し込みは同ファームまで。

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