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宇部で映画「家」公開開始-地元出身・西村知美さん、故郷で初舞台あいさつ

地元で初めての舞台あいさつを行った西村知美さんと秋原監督

地元で初めての舞台あいさつを行った西村知美さんと秋原監督

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 宇部のシネマコンプレックス「シネマ・スクエア7」(宇部市明神町・フジグラン宇部内、TEL TEL 0836-37-2525)で5月25日、旧家の没落を描いた映画「家」の公開が始まり、宇部出身のタレント・女優の西村知美さんが舞台あいさつに登場した。

「私の夢がかなった」と西村さん

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 「家」は、長野・木曽を舞台に順風満帆だった2つの旧家が崩れていく様子を描いた島崎藤村の長編小説で、1910(明治43)年に連載を開始。メガホンは「春の居場所」「一遍上人」を手掛けた秋原北胤監督がとった。同作が20年ぶりの主演作となるという西村さんは、造り酒屋を営む橋本家に嫁いだ主人公・橋本種子の役を演じ、「家」の崩壊と家族の愛のはざまで揺れる姿を表現している。

 満員の104人の観客を前に、地元で自身初となる舞台あいさつで西村さんは「宇部でどうしても上映・舞台あいさつがしたかった」と感無量の様子で笑顔を見せ、一般も撮影に参加していることなど撮影中のエピソードを披露。「葛藤しながら家族を守り、状況に打ちかちながら前を向いている母親像になっている」と作品を紹介し、地元の同級生や親せきなどが見守る中、地元への感謝の言葉を繰り返した。

 秋原監督は「西村さんの真摯(しんし)さや誠実さを知っており、本気でやってくれる主演女優は彼女しかいないとオファーした。役柄や演技については完全にお任せだった」と西村さん起用について話す。

 西村さんは、舞台あいさつ後の取材で「帰省して、よくこのSCにも買い物に伺う」と笑いを誘い、「今日は私の夢がかなった日。10代のころから地元の皆さんには見守っていただいているが、40代になった西村知美も見ていただければ。普段とは違う前向きで落ち着いた私の役所を見てほしい」と意気込みを話した。

 中四国地方では同館のみの上映となる同作は5月から、全国20館で順次公開。同館での上映は6月7日まで。

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