山口・中央公園近くのピクルス専門店「萩野菜ピクルス」(山口市旭通り1、TEL 083-929-3636)が1周年を迎えた。
萩産の野菜を「萩野菜」と名付け、ブランド化を目指す萩市出身の椋木章雄さんが昨年4月にオープンした同店。当初は、萩の農家から直接仕入れた野菜を無人青果店のスタイルで販売・販路開拓していたが、「より販路開拓・ブランド化するため」(椋木さん)加工品に視点を向け、現在は萩産の野菜を使ったピクルスを中心に製造・販売する。
オープンから約2カ月後には、ピクルスの商品開発に力を入れるために店舗の営業を一時休止。昨夏に卸売りを中心にした販売を再開し、昨年12月、店舗での営業を再開した。今夏にはホームページもリニューアルし、ネット販売にも力を入れる。
これまでを振り返り、「商品開発では品質の分析なども繰り返し、商品がなかなか完成せずに焦りもあって苦い思いもした。やっとの思いで今春から販路の見通しも立ってきた」と椋木さん。「萩の農業は高齢者の方が支えている。加工品として売り出し、付加価値を付けて全国に向けて発信してブランド化することで、地元の農業の一端を担いたい」と話す。
ピクルスは、市場では売れない規格外の野菜を農家から買い取り、萩産の塩などをつかって椋木さんが手作りする。人気商品は「プチトマトsweetハニーシロップ」(950円)や「萩野菜ピクルス和風味」「萩野菜ピクルス洋風味」「サツマイモとバニラビーンズ」(以上850円)などで、季節野菜も盛り込みながら20種類ほどをそろえる。
現在は店頭のほか、「萩しーまーと」(萩市椿東)や美東サービスエリア(美祢市美東町)上下線、埼玉の「イトーヨーカドー大宮店」(埼玉県さいたま市)など県内外の約20カ所で販売する。
「求めてくださる方は贈答用の利用が多く、少しずつ全国から注文が入るようになった。地元の地名を引っ提げて全国でも有名なピクルスにしていきたい。将来的には、ピクルスもその場で味わえるような店舗を設け発信していきたい」と笑顔を見せる。
営業時間は10時~18時。水曜定休。