宇部・ときわ湖水ホール(宇部市沖宇部)で8月13日、宇部出身の作家・札本彩子さんによる食品サンプルワークショップ「カラアゲを作ろう」が行われた。
同イベントは、ときわミュージアムが主催する「夏の美術館」と題した夏休みワークショップイベント「宿題大さくせん!!」の一環。食品サンプルのアート作品を手掛ける京都市在住の札本さんを講師に、食品サンプルの「唐揚げ」を制作した。
当日は、市内を中心に5~12歳の子どもたちと保護者の30組60人が参加。樹脂粘土をベースにして「鶏肉」を作り、「衣」にはベーキングパウダーを合わせた粘土を使いカラッと揚がった様子を表現。ドライヤーで粘土を乾かして絵の具で色を付け、2時間かけて「それぞれが食べたい唐揚げ」を完成させた。
参加した琴芝小学校3年の井原椿くんは「スポンジでトントンと色を付けるのが一番楽しかった。おいししそうな唐揚げができてうれしい」と笑顔を見せる。
厚東小学校5年の杉野湖春さんは「粘土に凹凸を付けたらリアルな唐揚げに仕上がった。簡単だと思ったが、絵の具がダマになったり、拭き取りたいのに残ったりしたところが難しかった。夏休みの自由研究として提出たい」と話す。
京都を中心に個展などを開いて活動する札本さん。「地元で初のワークショップを開くことができてうれしい。制作工程では地道な作業が続いたが、完成に近づくにつれて子どもたちの目が輝いていくのが分かり、思った以上の反応に手応えを感じた。『本物よりも本物のように作り上げる』ことがモットー。立体造形の楽しさを伝えていきたい」と話す。