宇部の書店「幸太郎本舗TSUTAYA宇部店」(宇部市島3、TEL 0836-34-5060)に、2016年の書籍売り上げランキングを聞いた。
1位に輝いたのは、6月に発売された「小説 君の名は。」。8月に公開された同名映画でも大きな話題を呼んだ同作。11月までに119.7万部を売り上げ、オリコンが今月1日に発表した「年間『本』ランキング」でも1位を獲得した。同店でも関連書籍が入荷待ちになるほどの勢いを見せたという。
ランキングは、今年1月~12月まで同店で販売した書籍の中から、コミックを除いた文芸書・ビジネス書・エッセー・新書・文庫を総合してランキングを集計したもの。ランキングトップ10は次の通り。カッコ内は「書籍名」(著者)。
1位=「小説 君の名は。」(新海誠)
2位=「ハリーポッターと呪いの子」(J.K.ローリング)
3位=「村上海賊の娘」(和田竜)
4位=「天才」(石原慎太郎)
5位=「君の膵臓をたべたい」(住野よる)
6位=「嫌われる勇気」(岸見一郎)
7位=「コンビニ人間」(村田沙耶香)
8位=「本音で生きる」(堀江貴文)
9位=「ヤバい心理学」(神岡真司)
10位=「言ってはいけない」(橘玲)
11月に発売されたばかりの人気「ハリーポッター」シリーズは、販売当初100冊が1日で売り切れる売れ行きを見せたほか、1月に販売された、石原慎太郎さんが田中角栄元総理の人生を描いた「天才」も4位にランクイン。昨年12月に発売された堀江貴文さんの「本音で生きる」も8位につけ、1年にわたって関心を引き続けた。
今年の書籍の動向について、同店スタッフの福澤好恵さんは「昨年に比べて話題作は少ない1年だったが、テレビ番組やメディアで紹介された本の動きが目立った1年だった」と話す。「自己啓発を趣向にした本も好調だった」とも。
同店での1年について「電子書籍の利用率の高さを感じた年でもあったが、本の魅力を伝えるために、手書きのポップをディスプレーするなど工夫を始めた。リアル店舗ならではの温かみを発信していきたい」と福澤さん。
営業時間10時~24時。