山口・秋穂東の中道海水浴場で8月30日、「第18回えび狩り世界選手権大会」が開催された。主催は秋穂観光協会。
同イベントは、海水浴場の干潟に放流した活き車えび1万5,000尾を、参加者が手づかみで捕る大会。捕まえた車えびはそのまま持ち帰ることができる。今年は3万6,000人の応募の中から、抽選で選ばれた1,600人が参加。年々応募者が増えており、今年の競争倍率は過去最高の22.5倍となった。東京、千葉、大阪など県外からの参加者や、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの人の参加者もいたという。
開会前に海水浴場へ横250メートルにわたり網を張り、その中に車えびを放流。渡辺純忠山口市長のピストルの合図と同時に、参加者は一斉に海に向かって駆け出した。水びたしになりながらはいつくばり少しでも多くの車えびを捕まえようとする人たちや、砂の中の車えびを捕まえようと手で砂を掘る人たちの姿などが見られた。
優勝者は40分間で捕まえた車えびの数で決まる。今年は、防府市の会社員・弘瀬功冶さんが110尾を捕まえ見事1位を獲得した。2位は山口市の田中克宏さん(87尾)、3位は山口市の宮村真也さん(86尾)。優勝した弘瀬さんは過去に2~3回出場しているが、これだけ捕まえたのは初めてだという。勝因について「スタートダッシュが大事。最初に水中の車えびをたくさん捕まえておいて、後は砂に潜った車えびを捕まえていた。優勝できてうれしい」と話していた。
山口・秋穂は、世界で初めて車えびの養殖が始まった「車えび商業養殖発祥の地」。車えびの養殖が盛んで、秋穂の名産品として、車えび料理を振る舞う店や販売する店が多い。(©マルニ)