宇部井筒屋(宇部市常盤町1、TEL 0836-35-8100)で4月26日、羊毛で作る動物の作品展「旅する羊毛展」が始まった。
山口・阿東徳佐在住で中国・北京出身の羊毛造形作家・郭伝●(かく でんこう)さん(●=さんずいに景と頁)の初個展。彩り豊かな羊毛で作られた柔らかい風合いの羊毛作品を展示する。
展示作品は、郭さんが2年間かけて制作してきたという、シロクマ、ペンギン、ナマケモノなどの動物のほか、昆虫や恐竜など新作を含めた23点。ワイヤーを使っていないことや、動物の骨格を調べてスケッチしてから作るリアリティーさが特徴という。作品は1万5,000円~10万円で販売も行う。
3年前から羊毛を使った動物作品の制作を始め、昨春から作家として活動しているという郭さん。阿東文庫(旧亀山小学校、阿東徳佐上)の一室をアトリエにして、山口県内でこれまでワークショップなどのイベントを中心に活動を展開してきた。
「自転車で日本中を2度旅した時に自然と野生動物に触れ、自然との共存が大切だと感じたことや、たまたま自宅に羊毛があったことをきっかけに作家への道に進んだ」と郭さん。「羊から刈り取った自然素材を使って動物を作ることで、新しい命を吹き込むようなイメージで作品制作に取り組んでいる」とも。
「見ていただく方に幸せな気持ちになってもらいたいとの思いから、(作品は)私がうれしい時や幸せな気持ちの時にしか作らない。のんびりした羊毛の動物たちを見て、優しい気持ちになってもらえたら」と笑顔を見せる。
開催時間は10時~18時30分。5月2日まで。会期中は郭さんが常駐する。