宇部の書店「幸太郎本舗TSUTAYA宇部店」(宇部市島3、TEL0836-34-5060)が12月、2017年の書籍売り上げ年間ランキングを発表した。
1位は、昨年5月に刊行された児童書「ざんねんないきもの事典」。「ラッコはお気に入りの石をなくすと、ごはんが食べられなくなる」「ダチョウは脳みそが目玉より小さい」など、生き物のあまり知られていない「ざんねんな側面」をユーモラスに紹介する。小学生向けの書籍ながら老若男女問わず人気を博した。
ランキングトップ10は次の通り。1位=「ざんねんないきもの事典」(今泉忠明・下間文恵ほか)、2位=「九十歳。何がめでたい」(佐藤愛子)、3位=「蜂蜜と遠雷」(恩田陸)、4位=「モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット」、5位=「騎士団長殺し(1・2)」(村上春樹)、6位=「はじめての人のための3000円投資生活」(横山光昭)、7位=「肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい」(西山耕一郎)、8位=「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」(河合雅司)、9位=「多動力」(堀江貴文)、10位=「スタンフォード式 最高の睡眠」(西野清治)。
「九十歳。何がめでたい」は現在94歳の作家・佐藤愛子さんによるエッセーで、発行日は昨年8月。今年も売り上げを伸ばして2位にランクインした。メディアで広く取り上げられ、同店には同作について書かれた新聞記事の切り抜きを持った客が多く来店したという。
電子書籍やインターネット通販が普及する中、同店は売り上げ減少対策として2015年に書籍検索機を導入。今年は、検索した書籍の陳列場所をマップに表示する機能などを備えた新型機に入れ替え、利便性の向上に努めている。
同店スタッフの福澤好恵さんは「店内を歩いていて偶然目についた本との出合いの場を提供できることもリアル書店の強み。面白そうだなと思える作品に出合ってもらえるよう、品ぞろえを豊富にし、ディスプレイも工夫したい」と話す。
営業時間は10時~24時。