建築から100年を迎えた「クリエイティブ・スペース赤れんが」(山口市中河原町、TEL 083-928-6666)で現在、パネル展が行われている。
1階ロビーにパネル6枚を展示し、これまでの歴史や当時の地元紙のスクラップ、写真などを掲示して100年の歩みを振り返る。建築100周年の記念事業の一環として実施する。
同施設は、1918(大正7)年に、県立図書館の書庫として「耐火性と美観に優れたレンガ造り」で完成。書庫としての役目を5年で終えると、教育会館の一部として利用された。
その後、老朽化を理由に取り壊しの危機にあうが、1990年に保存・再生が決定。2年間の保存修復工事を経て、芸術文化の交流・発信を目的とした「クリエイティブ・スペース赤れんが」として再生。1階に展示スペース、2階には約80人が入れるホールと準備室を備え、市民らによる展示会や発表会など、芸術文化の交流・発信の場として親しまれている。
山本有希館長は「赤れんがは、市民の思いで100年間あり続けてきた建物。昨年は開館25周年の節目も迎え、おかげさまでいつも催しがある。時代や人が移り変わってもここにたたずむ赤れんがに、思いを寄せてもらえたら」と話す。
今月22日には、同施設の再生に建設・設計で携わった今井徹也さんと、当時、市建築課職員として保存事業に携わった荒瀬秀治さん(現・市阿東総合支所所長)による対談が行われるほか、地元ピアニストらがミニコンサートを行う。
開館時間は9時~17時。月曜・祝日の翌日は休館。今月24日まで。