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山口にコーヒー専門店「サイコーヒーロースタリー」 日本らしい「うま味」を重視

「マシンでの焙煎体験も楽しんでほしい」と話す店主の齋藤さん

「マシンでの焙煎体験も楽しんでほしい」と話す店主の齋藤さん

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 JR矢原駅近くに4月10日、コーヒー専門店「Sai Coffee Roastery(サイコーヒーロースタリー)」(山口市矢原、TEL 090-1685-1756)がオープンした。

黒と木目調が印象的な「サイコーヒーロースタリー」

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 下松市出身の齋藤光信さんが店主を務める同店は、「スペシャルティコーヒー」の豆を専門に自家焙煎(ばいせん)して提供する「ロースタリーカフェ」。元美容室の物件を改装した店内の壁は、齋藤さん自らがグレーに塗り、「工場風」に仕上げた。

 豆は「グアテマラ」や「ケニア」など8種類で、甘みと酸味がほどよい「うま味」として残る「浅いり」をメインに用意する。1杯500円から販売するコーヒーをはじめ、カフェラテやキャラメルマキアートなどを店内とテークアウトで提供する。

 齋藤さんは父親が50年以上前に開いたコーヒー店「オリエンタルコーヒー」を4年前に継ぎ、焙煎士としての経験を積んできたという。米国製「ディードリッヒ」の焙煎機などを使い、火力温や香りなど細かなデータを基に微調整しながら豆を焼く。店内ではマシン焙煎を体験することもできる。

 齋藤さんは「店名の『Sai(=齋)』は『ととのえる』という意味を持つ。味の引き算が得意なのが日本の食文化の特徴。外国語にはない『うま味』という日本らしい概念を大切に、日本の職人が豆を焼くとこうなるということを表現したい」と話す。

 「コーヒーは冷めたときに初めて本当の味がわかる。冷めてもおいしいコーヒーを提供できるのが当店の強み。店内ではスペシャルティコーヒー豆の試飲販売も行うので味の違いを楽しんでほしい」とも。

 「首都圏や大阪などではすでにコーヒー専門店があふれてはつぶれるを繰り返す飽和状態にあるが、山口にはまだ店は少なくスペシャルティコーヒーの文化が定着していない。コーヒー教室やフェスも開きながら、良いものを味わう文化を浸透させるところから始め、味がわかる人を増やしたい」と意気込む。

 営業時間は10時~19時。木曜定休。

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