宇部市出身のビオラ奏者、民谷可奈子さんが6月2日、多世代ふれあいセンター(宇部市琴芝町2)で室内楽コンサートを開く。
国内外の室内楽団やオーケストラで活躍し、今年2月に自身初のCDをリリースした民谷さん。宇部でのソロ公演は今回で3度目。
当日は「母の想(おも)い、父の愛」をテーマに演奏を行う。モーツァルトが母親の死の直前に書いた「ソナタ ホ短調 k.304」、プッチーニ作曲のオペラ「ジャンニ・スキッキ」の劇中歌「私のお父さん」など、親子の情にまつわる曲を演奏する。
同日午前は宇部カトリック教会(琴芝町1)で入場無料の子ども向け演奏会「はじめてのコンサート」も開く。民谷さんは「小さな子どもや、なかなかコンサートに来られない親たちにホッとする時間を過ごしてもらえたら」と来場を呼び掛ける。
民谷さんは昨年から、子どもたちに生演奏を聴く機会を提供し音楽に興味を持ってもらおうと、市内の幼稚園や小学校で演奏活動を精力的に行っている。今年もコンサートに先立ち、4月22日に「しょうわ幼稚園」(岬町3)で園児に向けた演奏会を開いた。
10歳まで宇部市で育ったという民谷さんは「生まれ故郷はやはり特別な存在。かつて宇部で母が開いていた『民谷小児科医院』になじみがあるという方も多く、地元に応援してくださる方がいるということは演奏家にとってとても幸せなこと」と話す。
「興味を持ってもらえるよう、親しみやすいテーマを設けた。クラシック音楽を身近に感じてもらい、『生の音』を楽しんでほしい。自分自身も両親や支えてくれる方への感謝を込めて演奏したい。シリーズ化して今後も毎年開催できれば」と意欲を見せる。
14時開演。チケットは、当日一般=2,500円(前売り=2,000円)、同中学生以下=1,500円(前売り=1,000円)。フジグラン宇部、幸太郎本舗TSUTAYA宇部店などで販売する。問い合わせは民谷さん(TEL 090-6119-6035)まで。