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山口・秋穂二島にけん引式「タイニーバー」 地域の魅力再発見のきっかけに

「タイニーバー」を運営する「タイニーアンドビッグ会」メンバー(写真提供=タイニーアンドビッグ会)

「タイニーバー」を運営する「タイニーアンドビッグ会」メンバー(写真提供=タイニーアンドビッグ会)

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 山口・秋穂二島の美濃ヶ浜海浜広場に登場したけん引可能な飲食店「Tiny Bar(タイニーバー)」が話題を呼んでいる。

人気のノンアルコールモヒート

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 山口市南部地域のにぎわい創出を目的に出店した。店舗面積は4平方メートル。イートインスペースには立ち飲み用テーブル5台、テーブル席12席を備える。

 地域おこし協力隊員の田中愛生さんと平塚海渡さんが、「MK環境デザイン」(防府市)の社長で一級建築士の松村憲治さん指導の下、製作した。店舗運営は、環境デザイナーのオリアーナ・ファンビーンさんとシェフの松村朱花さんを加えたチーム「タイニーアンドビッグ会」が担当する。

 松村社長は「7月18日のオープン以降、思った以上に反響があり驚いている。週末の海水浴客はもちろん、SNSを見て来てくれた人も多く、昨年まではガラガラだった駐車場がいっぱいになることもある。ビーチクリーンを始めたら地元の方々が手伝ってくれたこともあり、地域にもなじんできていると感じている。美濃ヶ浜にこんな場所があるんだと知ってもらえれば」と話す。

 提供するメニューは、名田島産タマネギを使った「T&B特製カレー」(600円)、秋穂産はちみつを使ったノンアルコールモヒート(3種、各400円)をはじめ、ビールやモヒート(各600円)などのアルコールも用意する。ノンアルコール・モヒートが現在人気を集めているといい、海を背景に写真を撮影する来場者も多いという。

 平塚さんは「日本の過疎地域を自分たちのスキルでどうにかできないかと思っていた。昨年の同じ時期の様子と比べると、美濃ヶ浜の認知度が上がっているのをお客さまとの会話の中からも実感できる。ここに限らず、バーを通じて地域の認知度を上げることで、その場所に人が集まり、さらにビジネスを始める人が集まるといった好循環を生み出すことができれば」と意気込む。

 田中さんは「地域の方に山口について聞くと『なにもない』と答えられることが多く、もったいないと感じていた。こうした場所は楽しくしてくれるものがないだけで、何もないわけではない。これまでの経験から、景色や環境といった魅力を再発見するきっかけを作り提案できるのは、県外から来た自分たちだと考えている」と話す。

 「移動可能なだけではなく、その場所に合わせて店舗自体の雰囲気を変えられるデザイン性の高さも強みの一つ。今後は美濃ヶ浜に限らず、季節に合わせ自然豊かな場所に移動しながら営業していきたい」とも。

 営業時間は、金曜=18時~21時、土曜・日曜・祝日=11時~21時。8月31日まで。

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