ネコを題材にしたチャリティーイベント「NEKONIWA DESIGN WEEK 2021」が2月7日、山口・阿知須の「てしま旅館」(TEL 0836-65-2248)で始まった。
同館が運営する保護猫シェルター「猫庭(ねこにわ)」と、山口県内や東京を中心に個展を開いている宇部在住のアクリル画家・加藤智子さんによるコラボイベント。
「猫庭」は、同館の手島英樹社長が山口県のネコ殺処分ゼロを目標に掲げ、2016(平成28)年春にクラウドファンディングで寄付を募り、同年6月にJRの貨物コンテナを改装して旅館の中庭に設置した保護猫施設。より多くの保護猫を受け入れるため、翌年11月に再び支援を募り2階建てに増築した。
中学生の手島社長の次女・姫萌(ひめも)さんが館長を務め、日々のネコの世話や譲渡会などを行っている。現在は常時30匹のネコを保護し、年間約100匹を保護しているという。
手島社長は「自分は元々ネコが得意ではなかったが、子どもたちが野良ネコを拾ってきたことがきっかけで、かわいさを知って虜になった。自身がネコと暮らし始めて動物を身近に感じるようになったころ、殺処分に関するニュースを見て衝撃を受けた。何とかして『ネコを救いたい』と思い、多くの方の力を借りて立ち上げることができた」と話す。
今年で4回目となる同イベントでは、ネコを中心にした動物のカラフルなアクリル画約20点を展示するほか、12種類のポストカードや缶ミラー、缶バッジ、Tシャツ、マグカップや写真集などの「猫庭」グッズを多数販売する。売上の一部は、ネコの生活費や運用費などに充てる。価格は100円~。
加藤さんは「私も家族と力を合わせながら常時20匹のネコを保護している。画は目を特にこだわって描いており、我々と同じ『命』があることを伝えたい。足を運んでもらえたらうれしい」と話す。
手島社長は「長く活動していくために、アーティストやネイルサロンなどさまざまにコラボしている。運用を工夫することで、活動や社会問題の現状を幅広い世代に知ってほしい。今月末には、西岐波の工房『カミナリ窯』の陶芸家・今泉龍介さんが講師を務める陶芸教室『周防猫庭窯』をオープンする予定。今後もネコのためになるような事業展開をしていければ」と話す。
営業時間は11時30分~14時、17時30分~21時30分。火曜・水曜休館。イベント開催時間は16時~20時(日曜は11時~18時、2月11日祝日は16時~20時)。今月22日まで。猫庭見学はロビーからのみ。