長門市初のクラフトビール「365+1(サンロクロク)ビール」が4月1日、OEM生産による先行販売を開始した。
長門湯本温泉街に6月オープン予定のクラフトビール醸造所のブランドで、コンセプトは「味は女性でも飲みやすいビール」。ペールエールをベースに香り高く苦味が控えめなビールを提供する。
「365+1」という名称には、地元に住む人たちの毎日(365日)と長門を訪れる人たちの特別な日(1日)のどちらにも愛され、このビールをコミュニティーツールにしたいとの思いを込めた。
2016(平成28)年から長門湯本温泉まちづくりプロジェクトにコンサルで携わっていた有賀敬直さん(37)が代表を務める「ハートビートブリューイング」が運営し、妻の彩香さんが醸造責任者を務める。
申請中の製造免許が取得でき次第、長門湯本温泉街での醸造をスタートする。現在リノベーション中の醸造所には、出来たてのクラフトビールを飲めるタップルームを併設する予定で、1階にカウンター席、2階はテーブル席を設ける。
有賀さんは「まちづくりプロジェクトが一段落したところで、ビールを醸造してみようと話が持ち上がったのがきっかけ。夫婦ともにビールが好きで醸造を始めようと決めた。昨年11月に法人を設立し、今年8月に大阪から長門に移住した。湯本に愛着があるし、これから動いていくまち、これから人が集まるまちで事業をしてみたいと思った」と話す。
醸造所がオープンする6月までは、近隣や長門市内の飲食店で提供。今後は、スタンダードなものから癖のあるものまで3~4種類の定番ビールを醸造し、期間限定商品としてプラス1種類が提供できるようにする。
有賀さんは「すでに提供している店からは好評を得ている。クラフトビールのおいしさ、楽しさを知ってほしい。長門湯本温泉に訪れる人やでここで過ごす人たちの時間を彩るビールを目指したい。自分たちの個性を出したビールを造っていきたい」と笑顔を見せる。