「古民家カフェ grooton(グルートン)」(宇部市野中4)が7月31日、宇部にオープンした。
宇部ときわ公園近くの築70年の古民家を改装した同店。店主は、宇部市内で異業種の仕事をしていた防府市出身の石原悠さんで、「5年ほど前から飲食店を始めたいと考えていた。幼いころから母が趣味でパン作りをしていて、母が『いつか仕事にできたら』と思っていたことと、古民家の良い物件が見つかるなどタイミングが重なった」(石原さん)ことから、母の津本妙子さんと共に店を開いた。
現在は、パンと焼き菓子、ドリンクをテークアウトで販売している。石原さんは「本来はカフェとしてオープンする予定だったが、親子2人で営業しており、不慣れなことも多いので現在はこの形。落ち着いたら来年くらいにはランチなどを提供し、カフェでゆっくりしてもらい、次の日の朝食やおやつなどにパンを買って帰ってもらえるようにしたい」と話す。
人気商品という「クリームチーズとドライフルーツのパン」、自家製バジルソースを使った「ウィンナーパン」、「ミルク食パン」など常時約25種類のパンを用意。パンの中にさつまいもを入れた「お芋パン」などの季節商品も提供するほか、焼き菓子や旬のフルーツをふんだんに使ったドリンクも販売する。
津本さんは「自分の子どもや孫たちを喜ばせるために作っていたパンが、皆さんに受け入れてもらえてうれしい。無添加で、既製品は使わず全て手作りしている。具材がたっぷり入っているので食べ応えがあると思う」と笑顔を見せる。
オープン以来、開店前から子ども連れや女性客などが並び、行列ができるほどの人気ぶりを見せている。店内での買い物客を一度に2組までに制限し、感染症対策に配慮しながら営業する。
石原さんは「分かりにくい場所にあるにもかかわらず、予想以上の反響で、既にリピーターもいる。私は犬を飼っていることから犬と一緒に食べられるものを提供したいと思っていたので、犬用クッキーの販売を今月20日から始めた。犬用のパンなども今後は提供していきたい。皆さんに楽しんでもらえるパンやかわいらしいパンなどを工夫しながら身近な店になっていけたら」と話す。
営業時間は10時~15時(売り切れ次第終了)。水曜・木曜定休。