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宇部・厚東に「田舎の小さなケーキ屋さん cocone」 無店舗、完全受注生産のスタイル

「ケーキで心の音を届けたい」と店主の碇さん

「ケーキで心の音を届けたい」と店主の碇さん

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 宇部・厚東に店舗を持たない洋菓子店「田舎の小さなケーキ屋さん cocone(ココネ)」(宇部市末信、TEL 080-9793-0924)が7月28日、オープンした。

マンゴーをふんだんに使った生ケーキ

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 店主は宇部市出身の碇芙紗枝さん。霜降山の麓にある碇さんの自宅倉庫を改装した工房で、オーダーケーキや焼き菓子を受注生産し、注文客の好みの味やデザインの要望、予算に沿って提供する。

 碇さんは18年間にわたり、宇部市内のホテルやケーキ店のパティシエのほか、山口県内の専門学校で講師を務めてきた。「年初に、母校の厚東小学校で仕事紹介・夢を話す機会があり、児童たちの前で『今の私の夢は小さくてもいいから自分でケーキ屋をすること』と話した。その夢を実現させたい、地元の厚東で必ずケーキ屋さんを開きたいと、強く感じた。息子の『大きくなったらママのお手伝いをする』という夢を書いた紙を保育園で目にしたことも決断の後押しになった」と話す。

 コロナ禍でテークアウトやデリバリーの需要が高くなったこともあり、店舗のあり方や運営方法などの検討を重ね、実店舗を持たない形で営業を開始した。商品は、工房での受け取りか、配達で提供する。配達は、宇部・山陽小野田エリアが中心で料金や配達地域などは相談に応じる。

 幅広い年代に味わってもらえるようにと、ケーキは甘さを控えめにして仕上げる。ケーキや焼き菓子には保存料、添加物を使わず、卵は、地元の「岡田養鶏所」の新鮮赤玉を使用する。「小野茶を使った焼き菓子なども作っている。今後は、地元の食材や畑で取れた季節に合わせた野菜などを使ったケーキなども作っていきたい」と碇さん。

 製作するケーキは、「生サンドケーキ」(12センチ=2,500円~)、「チョコレートケーキ」(同1,500円~)、マンゴーフルーツとヨーグルトの2層のムース「シャルロットケーキ」(同2,000円~)などのホールケーキやキューブ型の「ティラミス」(1,500円~)のほか、フルーツケーキ、タルト、プリン、ロールケーキ、カットケーキなど。

 併せて、焼き菓子の詰め合わせや、冷凍で提供するベイクドチーズケーキとテリーヌショコラの「バトンフローズンケーキ」(5本入り、1,500円)、6種類のキューブ型ケーキを詰め合わせた「フローズンケーキ」(1,800円)なども用意。フローズンケーキは、ケーキ店で働いていたときにショーケース前で迷う客の姿を見て「いろいろ食べたい希望をかなえるケーキ」として考案した。

 碇さんは「店名の『cocone』は心の音という意味で名付けた。気軽に要望を伝えてもらうなど、店舗を持たないケーキ屋だからこそできる気持ちに寄り添ったものを作りたい。それぞれが届けたい『心の音』。思いの届け物を手伝える身近なケーキ屋になれれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は10時から18時。木曜・祝日定休。

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