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宇部に「子ども第三の居場所」 県内初拠点、地域コミュニティの交差点目指す

「つながるパブリックスペース」のカウンターカフェ

「つながるパブリックスペース」のカウンターカフェ

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 金子小児科(宇部市上町)が今年5月に設立した団体「キッズラップ」が運営する「子ども第三の居場所 山口宇部拠点」(宇部市新天町2、TEL 0836-39-0080)が8月25日、オープンした。

子どもが遊べる滑り台のある秘密基地

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 同団体が、「日本財団」(東京都)が全国に拠点を広げている「子ども第三の居場所」事業を宇部市の協力を得て受託。山口県内初の拠点で、子どもたちが安心して過ごせる環境で生き抜く力を育むことを目的にする。

 金子小児科は、宇部市を拠点に活動する子育て支援施設「かねこキッズクラブ」を運営するほか、地域住民に食事を無料提供する「みんにゃ食堂」、市内在住の小・中学生を対象とした「学習室」などにも取り組んでいる。

 金子淳子院長は「これまで行ってきた取り組みを一つに集約したような場所を作りたいと考えていた。子どもたちの健やかな成長と発達を地域のみんなで見守り、『子育てが楽しい』『ここで生まれてよかった』 と実感できる宇部市となり、そのきっかけの場所になれば」と話す。

 施設面積は約300平方メートル。場所は、中心市街地の常盤通り沿いで、1階に飲食ができる「つながるパブリックスペース」、人と人のつながりをつくる「まちライブラリー」や「スタジオ」、2階に授乳室や子どもたちが勉強や体験ができるスペースを設ける。1階の利用開始は8月29日から。

 「つながるパブリックスペース」は、カウンターのあるカフェスペースを設け、子どもたちにはドリンクを無料で提供する。滑り台のある秘密基地や水槽の生き物など、子どもたちが「わくわくするコンテンツ」を詰め込み、大人がコーヒーを飲みながら本を読んだりしてゆったりと過ごせる場所に仕上げた。

 「スタジオ」は、ミキサーなどの音響設備を設けて地域情報などをYouTubeで配信する。運営は「音楽レーベル ユニレコ」。建物や部屋の入口すべてに手洗いスペースを設置するなど、衛生管理にも徹底して設計した。

 金子院長は「多くの世代が集い、新しい発見や、体験、発信など、子どもたちの未来や可能性を広げる『地域コミュニティの交差点』として、子どもと同じ目線で私たちにできるサポートはなにかを考えるきっかけにつながり、子育てしやすい環境の輪が広がっていけば」と話す。

 パブリックスペースとカフェの営業時間は11時~19時。当面は土曜・日曜のみ開放する。

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