宇部の「西宮八幡宮」(宇部市上条3)で10月10日、点描曼荼羅(まんだら)アートが手水(ちょうず)舎の天井を彩った。
手水舎の天井には「四神」をイメージした点描曼荼羅アートを飾る
点描曼荼羅アートとは、黒い紙の上に色ペンで点を描きながら曼荼羅模様を完成させるもので、宇部市在住のLa luna(ラ・ルーナ)名義で活動する福増美和子さんが奉納した。
福増さんは、2020年5月ごろからこの手法を学び始め、同年7月に講師の資格を取得。現在は山口県内のイベントなどで点描曼荼羅アートを教えている。
今回の奉納は、2020年7月から花手水を管理している「グリーンフレグランス」(宇部市)の枡田久美子代表に声をかけられたことがきっかけ。花手水と点描曼荼羅アートのコラボ展示が実現した。
福増さんは「コロナ禍をきっかけに枡田さんが始められた花手水の取り組みは、地域の方にも波及して、みんなで作ろうという輪が広がっているのがすごいなと思っていた。桝田さんに声をかけてもらい、自分の得意なことで何が出来るかなと考え、点描曼荼羅アートが良いなと思った。手水舎の天井の枠にアートを1枚ずつ埋めていくというアイデアは宮司さんが提案してくださり、花手水との素敵なコラボが実現してうれしい」と話す。
枡田さんは「花手水は菊の節句、桃の節句など、日本の文化も取り入れながら季節に応じた花やデザインを考えてやっている。参拝者の癒やしになればと思い始めた花手水も、続けてほしいという声がたくさんあり、地域の人の協力も得ながら1年以上続いている。花手水を目的に遠方から来る人もたくさんいるので、花手水だけでなくアートも見て癒やしを受けてもらえれば」と話す。
八幡宮の本堂には、福増さんが「祈り」のテーマで描いた50センチ角の点描曼荼羅アートも奉納されている。
福増さんは「この作品は宇部芸術祭のために描いた作品。見た人が自分の心と向き合い、祈りが通じればと思って描いた。コロナの影響で芸術祭がオンライン開催になり、本物を見てもらえずに残念だったが、こうして展示してもらえることになり大変光栄に思っている」と話す。
10月17日の秋季大祭では、枡田さんが主催する「ennichi(縁日)」も開く。点描曼荼羅アートやアロマスプレー作りのワークショップが行われるほか、おはなきっちんのパンやエールラポールの焼き菓子の販売も行う。大祭の挙行時間は10時~15時。