ポン菓子販売×和カフェの店「ぽん菓子ファクトリー ぽんの時間」(山陽小野田市日の出3)が10月28日、JR小野田駅前にオープンした。
店主は市内在住の多原美加さん。同店は、1975(昭和50)年に多原さんの父・堀内辰美さんがセメント町で創業した「ほりうち商店」の店舗の移転。製造や加工はセメント町のままだが、今後状況が整えば製造拠点も移転するという。
場所は「まかない屋太田」の跡で、店舗面積は約50坪。ポン菓子を販売するほか、併設したカフェにテーブル7席とカウンター5席を設け、無添加のドライフルーツティーやポン菓子と組み合わせたカフェメニューを提供する。
2019年に事業を継承した多原さんは「老朽化もありずっと前から移転を考えてきた。発達障がいを持つ子どもを育ててきた自身の経験から、親子支援や地域貢献ができる場所をつくりたいと構想していた。電車やバスを降りた先に誰もがくつろげる空間がつくりたかったので駅近くに出店した」と話す。
バリアフリーにした店内では、多原さんが子どもを育てるために集めた絵本や児童書など約700冊を並べて無料貸し出しも行う。筆談用のホワイトボードを用意するほか、今後は視覚障がい者用のメニュー表なども用意するという。
販売するポン菓子は、定番の「シロぽん」(260円)のほか、「玄米ぽんてんさい」(330円)、ブロック状にした「ぽんげんこつ」、マカロニをポン菓子にした「マカぽん」(以上300円)や、ドライフルーツなどを混ぜ込んだプレミアムポン菓子ブランド「ぽんとろーね」シリーズなど。
カフェメニューは、「ドライフルーツティー」(600円)を8種類のほか、塩や化学調味料・酸化防止剤不使用の「ドライベジスープ」(500円)、「ほうじ茶ラテ」(400円)などを用意する。ポン菓子とのセットメニューも用意し、ポン菓子は「モロコシポンぽん」や「アーモンド入りぽんげんこつ」など5種類を用意する。
現在、2年前まで移動販売していたという焼き芋を店外で販売している。「父が使っていた芋釜を復活させた。焼き芋とアイスとポン菓子を組み合わせたものや、玄米茶ラテなどのカフェメニューも充実させて、素朴ながらも新しいおいしい食べ方を提案していきたい」と多原さん。
「悩みごとなど何でも打ち明けてもらえたら。情報交換や幸せ、悩みが共有できる拠点として気軽に寄ってもらい、少しでも選択肢が広がれば。障がいについても広く知ってもらい、みんなに優しい世界への発信がこの場所からできたら」と笑顔を見せる。
営業時間は9時~18時。第2・第4火曜定休。