店舗を持たないオーダーケーキ専門店「にれの木」（宇部市西岐波）が10月25日、宇部・西岐波の住宅地にオープンした。

「にれの木」のオーダーケーキ

　店主は山陽小野田市出身の澤村弥生さん。これまでは事務職として働いていたが、10年以上前に趣味で菓子作りを始め、身内や友人などにケーキの製作を頼まれることが増えてきたことから、「より多くの人に喜んでもらいたい」と一念発起して起業した。

　注文は、LINE公式アカウントで受け付ける。自宅に新設した10平方メートルの工房で、「誰もが笑顔になれるたった一つの最高のオーダーケーキ」をコンセプトに、ホールケーキをメインに受注生産する。

　澤村さんは「箱を開けたときの『わあっ』という驚きや喜びの瞬間を思い浮かべながら作っている。記憶に残るケーキで特別な日に花を添え、幸せになってもらいたい。シンプルなもの、華やかなものなどの要望はもちろん、キャラクターはリアルな部分も再現し、安定したクオリティーで提供し続けたい。お客さまの理想以上のケーキを追い求めていきたい」と話す。

　ケーキのスポンジはきび砂糖を使い「しっとりふわふわ」に仕上げる、北海道産生クリーム、季節のフルーツをのせる。土台となるケーキは「生クリームデコ」（5号3,400円～）や「生チョコクリームデコ」（5号3,600円～）、「チーズケーキ」（5号3,000円～）、「ドールケーキ」（5号6,500円～）の4種類から選ぶ。

　飾り付けやトッピングなどのオプションメニューは、好みのキャラクターを描く「キャラチョコ」（800円～）、「マカロン」（250円）、「デザインメッセージプレート」（500円～）、名前のアルファベットと数字の「アイシングクッキー」などのほか、アイシングクッキーやキャラチョコなどの飾り部分のみがセットになった「セミオーダーセット」（4,000円～）も用意する。

　オープンから1週間がたった。「ありがたいことに生産が追い付かないほど多くの注文をもらえている。製造から販売までの全行程を1人で行うため受けられる数に限りがあり、迷惑を掛けるかもしれないが理解してもらえたら」と話す。

　「記念日やお祝いのときに『にれの木にしよう』と思い出してもらえる店になれるよう、初心を忘れずに少しずつ頑張っていきたい。今後は落ち着いたら、マカロンやアイシングクッキーなどを店頭で販売できたらとも考えている。春ごろにはイベント出店などもしていきたい」と笑顔を見せる。

　注文は希望日の10日前まで。