長門・湯本温泉の「紅葉(もみじ)の階段」に10月29日、ごろ寝しながらモミジを仰ぎ見ることのできる「リクライニングシート」が設置された。
「紅葉の階段」は、御茶屋小径と温泉街をつなぐ88段の階段で両脇にモミジが植樹されている。日没から21時までのライトアップが同日から始まり、この階段で「ごろ寝」して紅葉を楽しんでもらおうと、「紅葉ごろねBAR」と銘打ってリクライニングシートを設置。週末にはバーカウンターが登場する。
バーカウンターを担当する長門湯本温泉まちエリアスタッフの永田尚祥さんは「ライトアップ後の利用が多く、観光客も地元の人もドリンクを片手に楽しんでいる様子。1年を通じて楽しんでもらえる空間づくりに取り組んでいる。ごろ寝で秋の時間をゆっくりと楽しんでもらえたら」と話す。
販売するドリンクは、紅葉の階段で飲むことをイメージし、ミント、フェンネル、レモングラスをメインにハーブをふんだんに使ったり、モミジ型にしたオレンジの皮を添えたりして香りや見た目にこだわる。
メニューは、スパイスやハチミツ、オレンジピールなどで飲みやすく仕上げた「秋の夜長のホットワイン」(1,100円)やハーブ香るオリジナルレモネードに赤ワインをフロートした「紅葉の階段レモネード」(1,000円)などで、湯本温泉街で営業するバー「THE BAR NAGATO」が監修する。
現在、温泉街周辺の飲食店にも秋の限定メニューが登場しており、テークアウトしたものを「ごろねBAR」で楽しめるほか、そぞろ歩きもできる。
ごろねBAR利用者からは「寝転がると視界にほかの人が入らないので、紅葉のひとり占め感があって良い」「ドリンクはハーブのさわやかな香りが抜ける感じ。紅葉と色を合わせた2層になっていて黄と赤も映える」「横のキンモクセイの香りでリラックスできる」などの声があり、好評という。
永田さんは「自分が良いと思うものが訪れた人にも良いと思ってもらえることや、新たな気づきを提案できることに喜びを感じている。湯本温泉は小さなエリアだが音信川を中心に魅力がぎゅっと詰まっている」と話す。
「自然、食べ物、まちづくりに関わっている人や住んでいる人の人柄にもひかれるものがあるはず。今後も特別な時間や空間を演出し、また来たいと感じる場所になるように温泉街を活性化していきたい」とも。
営業時間は16時~20時。11月28日まで。雨天・荒天時中止。