ラーメン店「仁紡(じんほう)」(防府市松崎町、TEL 050-8884-3614)が10月20日、防府天満宮の大鳥居近くにオープンした。
店主は大阪出身の金沢学さんで、大阪のキムチ店とラーメン店で働く中で、防府出身の妻・真緒さんと出会い結婚。子育てを機に2019年10月に防府へ移住し、まずは夫婦で何か始めてみようとキムチの製造販売を開始した。
2020年10月からの約2年間は、キムチを卸していたお好み焼き店「てっぱん家こたろう」(防府市仁井令町1)の店主に声をかけられたことをきっかけに、同店の定休日を利用して週2回のラーメン店を営業し、このほど独立して店舗を構えた。
金沢さんは「キムチは委託販売やオンラインショップでの販売が多く、どんな人に買ってもらっているのか目にする機会が少なく、やはりラーメン店を開きたいと思い、今年から具体的に動き出した。ラーメン店はお客さんの食べる様子を見ることができるし、お客さんとのやりとりが楽しい」と、長年思い続けた夫婦でラーメン店を開くという夢が実現したことに笑顔を見せる。
店内には、テーブル席8席とカウンター席3席を設ける。旧米穀店だった店内を夫婦で改装し「防府天満宮の参道に合うよう落ち着いた雰囲気」に仕上げた。店名には「私たちとお客さまで物語を紡ぐ」という意味を込める。
ラーメンに使用する豚骨スープは、約8時間かけて煮出すという。「大阪での修業時代に習得した味にオリジナリティ-を加えた」と金沢さん。チャーシューは、3~4時間かけじっくりと炊いて仕上げる。
提供するラーメンは4種類で、自家製キムチのタレをスープに入れる「赤醤油(しょうゆ)豚骨」(900円)と「赤味噌(みそ)豚骨」(950円)のほか、「醤油豚骨」(850円)「味噌豚骨」(900円)を用意する。
トッピングは、「キムチ」「ニラ」「味玉」(以上120円)などの6種類。自家製の「金太郎キムチ」(300円)も提供するほか、店内では「白菜キムチ」「にらキムチ」(以上600円)などのキムチの販売も行う。
金沢さんは「週2回のラーメン店営業が今につながっていると感じる。当時の常連さんが来てくれたり、開店祝いの花がたくさん届いたり、ゼロからのスタートではなかったことに感謝している。この場所で細く長く続け、来店したお客様が自分の大切な人に紹介したいと思える店、みんなに愛される店になりたい」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~14時30分(キムチの販売は18時まで)。月曜定休。