長門の焼き鳥店「焼とりや ちくぜん総本店」(長門市東深川、TEL 0837-22-0735)が10月25日、店の前に「炭火焼とり」の自販機を設置した。
10万人当たりの焼き鳥店の数が全国でもトップクラスの長門市。同店は、「全国やきとリンピック」で優勝したこともある人気店で、女性スタッフのみで運営している。地鶏の長州黒かしわなど新鮮な食材を注文後に焼き上げ、テイクアウトにも対応するが、衛生上、1時間以内に食べてもらう必要がある。
青村雅子社長は「自宅でもっと気軽に焼とりを楽しんでほしいという思いが以前からあった。コロナ禍で売り上げが低迷する中で事業再構築補助金の制度を知り、全国の焼き鳥仲間が冷凍の自動販売機について教えてくれて、地元でやってみようと考えた」と話す。
補助金申請が採択されて店の裏に食品加工場を作り、食材の6次産業化を支援する「ながとlabo」の指導を受け、商品を真空パックに入れて殺菌し、自販機での冷凍販売にこぎ着けた。
自販機では現在、同店で人気の「やきとりモモ串8本セット」(1,500円)のほか、「チキンチキンごぼう串3本セット」(800円)を販売する。「自販機で販売できる商品数は限られているが、長門のいろいろなおいしいものを販売したい」(青村社長)と、桃屋(長門市仙崎)の「肉飯の素2人前」(850円)、ながとlaboの「黒かしわ餃子(ギョーザ)5個入り」(680円)、「長州どりの骨付鶏1本」(900円)なども並べる。
青村社長は「自分の店のものだけでなく、多くの人に食べてもらうきっかけを作りたい。営業時間外でも、食べたいときに気軽に購入してもらえたら」と話す。