バー「the magnet(ザ・マグネット)」(山口市湯田温泉1)が山口にオープンして1カ月がたつ。オープン日は6月5日。
店主の藤井美佐緒さんは、24年間高校教員として働き、現在もオンラインなどで講師を務めながら店を営む。「約5年前に病気をし、1回限りの人生、やりたいことをやろうと強く思うようになった。人と話すことが好きで、同僚に『バーテンダーに向いている』と言われたことを思い出し、出店を考えるようになった。教員を辞めることに不安はあったが、今年に入ってから出店の準備を始めた」と話す。
同店のテーマは「バーとスナックの間のような店」で、約8坪の店内にカウンター席7席、テーブル席10席を備える。藤井さんは「気軽に立ち寄れる空間に仕上げた。店名は、楽しく話しながらお酒を飲みたいと思う人が集まる場所になればという思いを込め、『磁石』という意味で名付けた」と話す。
ウイスキーをメインに提供し、「白州 ノンエイジ」(1,700円)、「Ardbeg(アードベッグ) 10 years」(1,300円)、「KILCHOMAN(キルホーマン)」(1,500円)、「Bunnahabhain(ブナハーブン) 12 years」(1,800円)、「ISLE OF JURA(アイル オブ ジュラ)」(1,100円)などのほか、藤井さんが味や商品のストーリーを「吟味して選んだ」という約30種類のウイスキーをそろえる。
そのほか、「Yorozu Farm」(宮野上)特製の「ジンジャーシロップ」を使った「ジンジャーハイボール」や「ジンジャーエール」、ビールや白ワインも用意する。種類は今後も増やしていく予定という。
藤井さんは「店を始めたことで、これまでの教え子や同僚などとの思いもよらない再会があった。わざわざ自分の店に来てくれることに、ありがたさを実感する日々。『元教員が店主のバー』は珍しいと思うが、教員をしているお客さんとも話したい」と笑顔を見せる。
「女性1人でも気軽に入れる店を目指したいし、信頼される店、安心して行ける店でありたい。仕事で疲れた時や誰かと話したい時に来店してもらい、また明日から頑張ろうと思える店になりたい」とも。
営業時間は20時~1時。