宇部の「琴崎八幡宮」(宇部市上宇部大小路)で12月12日、恒例の「すす払い神事」が行われた。
同神社の神職7人が参加し、境内の竹で作られた長さ約5メートルのメダケで、本殿や拝殿、境内周辺、社務所などにたまった埃(ほこり)やすす、けがれを約1時間かけて払い清め、年始の参拝者を迎える準備を行った。
今年の三が日は25万人の参拝客が訪れたという同神社。来年は約30万人を見込んでいる。新型コロナ対策として撤去していた拝殿の鈴を鳴らす縄「鈴緒」も今年夏ごろから取り付け、手水(ちょうず)鉢のひしゃくも来年元日から再開する。
宮司の白石正典さんは「1年の汚れを払い落とし、清々しい気持ちで新年を迎えてほしい。来年はウクライナやパレスチナの紛争が収まり、世界に平和が訪れることを祈るばかり。来年は『辰』年。勢い良く天を駆け巡る竜のように、躍動的な年になれば」と話す。
同神社では現在、本殿に映像を投影する「プロジェクションマッピング」が行われている。白石さんは「日本の伝統文化の発信を目的に9月23日から始めたが、週末には約300人の参拝者が訪れる日もあり、多くの方に喜んでもらえている」と話す。12月31日には、石見神楽とダンサーのコラボレーション第4弾「大蛇・恵比寿」を行う。