山口・香山公園で現在、空間アートプログラム「大内文化 思想をめぐる道」が開催されている。
国宝瑠璃光寺五重塔の全面改修を機に、「大内文化を花開かせた大内氏のマインドが空間アートに昇華する」を共通のテーマに様々な空間アートを展開するイベントの一環。
期間中、同公園の「塔影の池」の周辺通路約45メートルに渡り、「和歌のカーテンゾーン」と「ステンドグラスゾーン」を設置する。
「和歌のカーテンゾーン」では、大内氏歴代当主が詠んだ12首の和歌を題材に、金属でかたどった和歌の一文字一文字をカーテンの様に連ねて展示。「ステンドグラスゾーン」では、大内氏がキリスト教や京都など様々な文化を柔軟に吸収しながら繁栄していく様子をアクリル板を使用したステンドグラス風のアートで表現する。
1月19日~28日には、特別夜間イベントとして五重塔デザインシートをスクリーンにプロジェクションマッピングを実施するほか、「和歌のカーテンゾーン」と「ステンドグラスゾーン」のライトアップも行う。公園内を幻想的な空間に演出し、大内氏の思想や来訪した歴史上の人物を彷彿とさせる映像を光のアートで表現する。
山口市観光交流課主査の西村知己さんは「年始は、帰省した家族連れや旅行客などでにぎわっていた。五重塔の改修は約70年ぶりということもあり、情報発信の良い機会だと思っている。工事がひとつのフックとなり、大内氏や五重塔について知ってもらえるきっかけにもなる。大内文化を体験してもらえれば」と話す。
ニューヨーク・タイムズ紙の「2024年に行くべき52か所」に山口市が選出されたことについては、「山口市民はもちろん、県外の人からも現在の状況やおすすめの観光場所についての問い合わせが多くあり、当イベントについて知ってもらう良いきっかけになった。国内外から観光客が訪れることを期待している」とも。
イベント開催期間は2月25日まで。