JR小野田駅前の居酒屋「飛寅」（山陽小野田市日の出3、TEL 0836-39-8811）が3月1日、ドリンクをセルフサービスで利用する「大人のドリンクバー」の提供を始めた。

ドリンクを格納した冷蔵庫

　コロナ禍が落ち着き、客足は戻りつつあるが深刻な人手不足が続いている飲食業界。店主の高木祐太朗さんは「採用環境は年々厳しくなっている。時給を上げて求人を出しても応募がほとんどない」と話す。

　人件費が上がる中で物価も高騰し、メニューの値上げなども検討したが「宴会の金額は一人5千円が相場。それ以上にするのは難しい」（高木さん）と、セルフサービスを取り入れることに活路を見出した。

　「大人のドリンクバー」は、店内にセルフドリンクコーナーを設置し、樽サーバーやディスペンサーのほか、酎ハイ用のシロップなどを備える。冷蔵庫には、ワイン（赤、白）や日本酒（異なる銘柄を3種類程度）、ソフトドリンクなどを入れ、自由に飲める。料金は、2時間の飲み放題付きで1人＝5,000円（税込）から。3,300円以上分の料理が付く。

　今年1月から試験的に導入し、3月に入ってから本格的に提供を開始した。高木さんは「セルフサービスにしたことで10人ぐらいまでの宴会ならワンオペで対応できるようになった。セルフ式が受け入れてもらえるか不安もあったが、家飲みのようなノリで楽しんでもらえている」と話す。

　今年で20周年を迎える同店。高木さんは「今回は苦肉の策ではあったが、お客さんが楽しんでくれているので良かった。今後も工夫を凝らしながら、環境の変化に対応していきたい」と笑顔を見せる。

　営業時間は11時30分～14時、17時30分～23時。日曜定休（夜のみ水曜定休）。