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山陽小野田の土産品「せめんだる」復刻 厚狭のパン店で販売

復刻した「せめんだる」(写真提供=ヨシイ・デザインワークス)

復刻した「せめんだる」(写真提供=ヨシイ・デザインワークス)

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 食パン専門店「極みの食パン 安都佐(あずさ)」(山陽小野田市厚狭1、TEL 0836-73-0118)が4月19日、山陽小野田の土産品「せめんだる」の販売を開始した。

店頭に並ぶ「せめんだる」

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 「せめんだる」は、セメント産業が盛んだった街の歴史にちなみ、セメントを運ぶ容器として使われた「たる」をモチーフにした最中(もなか)で、地元を代表する菓子として親しまれていたが、コロナ禍などの影響で2022年に製造元が閉店し、販売が途絶えていた。

 今回の復刻・製造は、「ヨシイ・デザインワークス」(宇部市小串)の吉井純起社長が「復活を望む市民の声を聞き、デザイナーとしてできることはないか」と考え、同店を運営する社会福祉法人「健仁会」に声をかけ、地域活性化への思いが一致して実現した。

 吉井さんは「地元を代表する菓子がなくなり、私自身とても寂しい思いをしていたが、歴史をつなぐことができた。ふるさとの産業の礎を今に伝え、懐かしくも新しいデザインを表現した。街の歴史を持って帰ってもらい、お土産話が広がれば」と話す。

 商品のパッケージには、明治時代からセメント袋に記されていた小野田セメント(現太平洋セメント)のドラゴンマークと国の重要文化財・徳利窯(セメント焼成用の竪窯)を「ふるさとの産業の礎」として表現。最中に使用するあんは「あんこの神様」と呼ばれる和菓子職人・小幡寿康さんが監修し、北海道産小豆を使用した。価格は1箱10個入り=1,350円。

 開発責任者の越智和恵さんは「和菓子作りは初めて取り組むが、小豆の選別やおいしいあんの炊き方などを習い、毎日一つ一つ丁寧に手作りしている。故郷の誇りを伝えるスイーツとして、復刻したせめんだるを利用してもらえたら」と話す。

 営業時間は10時~15時。月曜定休。

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