ブックカフェ「Tabito(タビト)」(萩市東田町東区)が5月25日、萩・田町商店街にオープンして3カ月がたった。
同店は、萩で26年ぶりにオープンした書店。運営は、同商店街の活性化に取り組む「じーるファクトリー萩」(東田町)。同社役員で同店を担当する山下成一さんは「本が好きな地元の人や観光客など、様々な人の来店がありとてもうれしい」と振り返る。
山下さんがブックカフェの構想を持ったのは同社を設立した約20年前で、デジタル化が進み何でもネットで買える時代に移行する中、人とのふれあいやつながりなど、商店街だからこそ出来る光景を守っていきたいとの思いがあったという。
店内では、1000冊を超える書籍を販売する。商店街に寄付された古本や店主の蔵書、雑誌などのほか、新書も取り扱う。山下さんは「古本との一期一会を楽しんでもらっている様子で、『探していた本に出会えた』という声も届いている」と笑顔を見せる。
カフェは、店内の奥に14席を設け、ハンドドリップで淹れるコーヒー(450円)やチーズケーキ(450円)、ミニアップルパイ(200円)などを提供する。
土曜・日曜・祝日のランチタイム(12時~14時)には、萩のブランド豚・むつみ豚の甘辛煮や豆ご飯、味噌汁など、萩産にこだわった食材を使用した「ワンプレートランチ」(1,000円)を週替わりで提供する。管理栄養士の資格を持つスタッフがメニューを考えて作るという。
来店が3回目という地元の来店客は「本と一緒にゆっくり過ごせるお気に入りの店。今まで商店街でゆっくり過ごせる場所がなかったのでうれしい」と話す。
山下さんは「店名の『Tabito』は旅人から考えた。長い人生は本に出てくる旅のようなもの。本との出会いで新たな考え方を得たり、紙に触れてゆっくり考えたりするなど、新たな人生の旅を始めるきっかけの場所にしていきたい」と話す。
営業時間は11時~18時。月曜定休。