中原中也が影響を受けたダダとの関わりについて展示する企画展「日本のダダ」が12月20日、中原中也記念館(山口市湯田温泉、TEL 083-932-6430)で始まった。
ダダは、第一次世界大戦中の1916年、スイスで起こった反芸術運動のことで、世界各地に広まり、日本の詩人や画家たちにも多大な影響を与えた。何か変わったことや面白いことをしようと、ダダの影響を受けた若い芸術家たちが活動するようになった。中原中也もダダの影響を受けた一人で、中也の詩の出発点となった思想だとされている。
同展では、中也がダダ詩を書き付けたノート「ノート1924」を始め、ダダの影響を受けた詩集や雑誌など約41点を展示。自由に手にとって詩集の中を読むことができるように、展示品とは別に復刻版や全ページ写真撮影したものをノートにして置いているのも特徴。そのほか、「日本のダダとは何か」「中也とダダとの関わりについて」などのテーマもパネルで解説している。
同記念館の池田さんは「ダダに引きつけられて、若い人たちが何か面白いことをやっていたという軌跡を楽しんでもらいたい。新しい表現を探している芸術家の人にも見てもらって、自分の表現についてのヒントにしてほしい」と話している。
入場料は一般=310円、大学生210円、小・中・高生=150円。4月15日まで。
中也記念館(©マルニ)