宇部ときわ公園(宇部市則貞3)で7月22日、デジタルアート集団「チームラボ」(東京都文京区)が手掛けるイベント「呼応する森」が始まった。
同イベントは、宇部市が本年度から4年間かけて取り組む「テクノロジー×アート」による人材育成・地元定着促進プログラムの第1弾企画。ときわ湖水ホール(宇部市沖宇部)付近の森(5000平方メートル)の木々92本をLEDでライトアップする同デジタルアート作品は、夏休み期間中の目玉イベントとして展開する。
チームラボは、プログラマーやロボットエンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、デジタル社会のスペシャリストから成る東京大学発のベンチャー企業。最新のデジタル技術を駆使し、テクノロジーとアートを融合した幅広い分野の事業を国際的に展開している。
同日はオープニングセレモニーが開かれ、ゲートの序幕式にはチームラボの猪子寿之社長、久保田后子宇部市長をはじめ、同イベントの準備に協力した山口大学、宇部工業高等専門学校の学生らも参加。多くの来場者が集まる中、華々しく開幕した。
木々をライトアップした光は、人が通るたびに赤、青、ピンク、緑と色を変え、同時に涼やかな電子音が鳴り響く。来場者は虹色に光る木々の間を巡り、歓声を上げながらカメラを構えたり、森を駆け回ったりと幻想的な景色を楽しんだ。
猪子社長は、同園の第一印象を「大きな湖のある公園が街の真ん中にあることは珍しく、豊かな自然を魅力的に感じた」といい、「来場者も作品の一部となって参加できる。これまで直線状のライトアップは経験があるが、森を使った作品は初めて。木の位置把握には苦労したが、自然をそのまま生かした美しいアートになった」と話す。
久保田宇部市長は「猪子さんに直接オファーし、今回のプロジェクトが実現した。最新のデジタル技術を駆使した同作品は、うっとりするほど美しく、改めてときわ公園の魅力を感じている。市民だけでなく、市外、県外の方にもお越しいただきたい」と呼び掛ける。
開催時間は19時~22時。料金は300円(高校生以下無料、小学生以下は保護者同伴)。8月28日まで。問い合わせは同園管理課(TEL 0836-54-0551)まで。