宇部・西本町の住宅街に7月1日、「お泊りデイサービス 心(しん)」(宇部市西本町2、TEL 0836-48-9107)がオープンした。
住宅街の一角の築30年ほどの一軒家を改装して開いた同施設。日中には食事や入浴サービス、レクリエーションを提供するほか、夜間は日中の利用者を対象にした宿泊も可能。24時間体制で営業する。
開業したのは、これまで下関の介護施設で夜間職員をしてきた山宮愁さん(26)。今春に法人「助さん」を設立。山宮さんの友人で、東京からIターンした救急救命士の加治篤人さんも常駐する。
山宮さんは「数多くの介護施設がある中で特色を掲げて開業したかった。在宅介護は介護者の負担が大きく、夜も気が抜けないことが多い。介護している方に心身ともに休める時間ができることで、負担を軽減することができれば」と話す。
宿泊は16時30分から翌日9時まで。夕食と朝食が付き、ベッドや個室も備えて最大7人が宿泊できる(介護保険外)。利用対象者は要介護1~5認定者。
自身の祖母の介護を手伝ったことがきっかけで、介護業界へ進むことを決めたという山宮さん。「一度できなくなったことが、またできるようになった瞬間を見たときが本当にうれしい」と笑顔を見せる。
「介護現場ではさまざまな場面に直面してきた。もっと介護者も要介護者も無理のないように過ごすことができるはず。市内でも宿泊ができるデイサービスは前例がないようだが、地域の方に寄り添い私がその助けになることができれば」とも。