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厚狭商店街の「佐々木書店」 カフェ提供後に書籍売り上げ増、ランチも好評

アットホームに営業する佐々木書店の皆さん

アットホームに営業する佐々木書店の皆さん

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 厚狭商店街の「佐々木書店 BOOK CAFE」(山陽小野田市厚狭1、TEL 0836-72-0027)が昨年12月26日、リニューアルオープンから2周年を迎えた。

1日10食を提供する月替わりランチ

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 1932(昭和7)年に創業し、商店街の書店として親しまれる「佐々木書店」が、カフェを備えた「ブックカフェ」として2015年にリニューアル。以後、子ども連れから年配客まで幅広い層が足を運んでおり、店主の佐々木雅史さんは「形態が変わって客層が広がり、書籍の売り上げにもつながった」と振り返る。

 「書店が主体であることは変わらない。書店を残すための新しい形を見せたい」と佐々木さん。店内でワークショップを開いたり、商店街での恒例行事に合わせてテークアウトメニューを用意したりと、地域住民だけでなく市外からの来客にも喜ばれるよう趣向を凝らす。

 店内は、絵本を中心に趣味をテーマにした雑誌など約500冊が並ぶ。購入前の本が試し読みできる点や本の相談をしやすい点が好評で、ラッピングサービスを実施していることが知られてからは贈り物としての利用も増えているという。

 カフェメニューは、オープン当初から提供しているドリンクやケーキに加え、現在は月替わりの「ランチプレート」(1,200円)を提供。佐々木さんの長女・野田里依さんは「周辺に洋食を提供する店舗が少ないので洋食をメインに据えたところ、昼食にパンを食べたいという人に喜ばれ、月1回のペースで来店する人もいる」と話す。

 里依さんは「一時は『若い人が利用する店なのでは』と敬遠していた地元の年配客も再び来店してくれるようになった。電車を待つ人や街を散策する旅行客も訪れ、毎日新鮮な楽しさがある」とリニューアル後の変化を喜ぶ。

 同商店街は、昨年1月のビジネスホテル開業を機に新店や既存店の刷新などが続いている。書店を経営しながら商店街の移り変わりを見つめてきた佐々木さんは、「ここで経営の成功例を作れたら厚狭での起業を促しやすくなる。課題は安定した集客。勉強を重ねて地域の新たなレールになっていきたい」と地域活性化に向けて気持ちを込める。

 営業時間は10時30分~18時30分(カフェ営業は11時~16時)。土曜、日曜、祝日定休(年始は1月9日から営業)。

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