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インタビュー2016-03-01

業務改善を重ね、次のステージへ 有限会社ライズ

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ビジネスマッチング宇部(以下、BM宇部)とのコラボ企画「事業者インタビュー」。第14回は、人気焼き肉店「じゅうじゅう亭」など4店舗を展開し、今年2月には直売店をオープンした有限会社ライズの代表取締役・李洋平さん。業務効率化に向けた取り組みなどについて聞いた。(聞き手/山口宇部経済新聞編集長 田辺久豊)

-直売店「まるじゅう」のオープン、おめでとうございます(参考記事 http://yamaguchi.keizai.biz/headline/2430/)。人気焼き肉店を展開するライズグループの直売店ということで、心待ちにされていた方も多いのではないでしょうか。

ありがとうございます。オープンから2週間ほど経ちますが非常に好調です。当社が仕入れるA4・A5ランクの肉だけでなく、工場で手作りするキムチや総菜、スープの素、タレなども販売しています。

これまでに業務用としてキムチなどを他社に卸していましたが、一般向けに販売するのは初めてです。お手頃な価格で提供したいのでパッケージ(包装材)にはコストを掛けませんでした。お得感を感じられる500グラムから用意しています。

-ところで、こちらの場所(宇部市平原)に本社が出来て何年になるのですか。

ここに本社を構えたのは約3年前です。それまでの約15年間はすぐ近くの建物を借りていました。本社工場内ではキムチやタレ、スープなど野菜を使う商品を製造しているので、青果市場から近いことが大きなメリットになります。毎朝市場の方がカゴごと野菜を持ってきてくれます。

-なるほど。新鮮な良い野菜を使用されているんですね。本場・韓国から仕入れている食材もあるのですか。

はい、キムチに使う水あめや魚醤、有機栽培の唐辛子などを韓国から輸入しています。日本の基準はとても厳しく残留農薬が0.01ppmを超えると輸入できません。この基準値は農薬を少しでも使うと引っ掛かってしまうものです。当社ではきちんと生産管理された農家から輸入しています。その分コストは掛かりますが、安心ですからね。

-創業が約18年前ということは、李社長は二代目になるのですか。

はい、そうです。父(起鮮さん、現取締役会長)が創業しました。私が社長になったのは3年前です。大学卒業後に東京の有名焼き肉店で3年間修業をしてからこちらに帰って働いていましたが、社長になるまでは役職もなく従業員と一緒に現場で肉を切っていました。いきなり社長になったような形です(笑)。

-そうなんですね。いきなりの社長業でかなり苦労されたのではないですか。

入社した頃は私より年上の社員ばかりで、対面で肉を捌きながら鍛えてもらっていました。代替わりすると年上の社員などとうまくいかないという話も聞きますが、これまでに現場で共に過ごしてきたのでそのようなこともなく、社員はみんな協力的です。父は「現場の苦労を理解していれば、社員は必ずついてきてくれる」と言っていましたが、その通りでした。一生懸命働いてくれている従業員には本当に感謝しています。

-素敵な社員さんに囲まれているのですね。

はい、入社当時一緒に働いていた人たちも今では料理長や店長を務め、頑張ってくれています。若手も成長していますよ。今、新卒採用を少しずつ進めていて、働きやすい職場環境作りに力を入れています。若い社員も家庭を持つ世代になってきましたから、プライベートと仕事が両立できる会社になるように改善していきます。

-どのような改善をされていくのですか。

まず、労働時間の見直しを始めています。以前は当社の店舗は年中無休でしたが、私が社長になって1年目に定休日を設けました。来期には営業時間を1日1時間、月間で21時間短縮したいと考えています。社員にも勤務時間を縮める努力をするように話していますが、会社側が先に努力しないといけません。

-なるほど。社長に就任されてから他にも何か改善されたことはありますか。

業務システムへの設備投資も行いました。商品の補充数を入力すると、季節や曜日などの指数によって適切な数量を自動的に発注するというシステムです。これまでは紙に記録した情報をパソコンに入力し直して行っていた棚卸しを端末で完了させることで多くの負荷が解消されていきます。業務を効率化することで労働時間の削減につながることはもちろんですが、商品加工で発生するロスの問題点も分かるようになり、原価率の改善も見込めます。

-業務の効率化といえば、御社の店舗には各テーブルにタッチパネルが置いてあったり、店頭には順番待ちをメールで確認できる設備があったりと、IT化が進んでいるイメージがあります。

そうですね。当社は「とりあえずやってみよう」という気持ちで新しいものを導入しています。実際に使用してみないと分からないですし、導入することで良い面と悪い面の両方が結果として出てきますよね。例えば、各テーブルに置いているタッチパネルは便利ですが、デメリットとしてお客様のところに足を運ぶ回数が減りました。改善策として、頻繁にテーブルを回るようにしてお客さまの要望に素早く対応できるようにしています。

-確かに、テーブル席に頻繁に水を注ぎに来られますね。ところで、社長に就任されてからは現場との間に距離が出てくるのではないかと思いますが、現場が気になりませんか。

今は、店舗の状況をしっかりと把握できる幹部を育てて、私と同じ目線で現場を統括できるように育成をしなければと思っています。幹部には定期的に研修を受けさせており、教育には1人に300万円以上投資をしています。日々の仕事をしつつ研修も受けているので大変だとは思います。

-それは大変でしょうね。ですが、組織として大きくなっていくには必要なことですよね。

はい。ただ自分の思いを一番共有できるのは、研修ではなく現場で一緒に仕事をすることだと思います。今、「まるじゅう」では私がショーケースの肉をそろえるようにしているのですが、私の目の前で幹部が働いています。幹部の仕事の様子を見ながら私が指導をし続けるので「3日でノイローゼになりそうだ」と言われました(笑)。

現場で幹部と一緒に仕事をするのは久しぶりです。商品に対する思いはお客さまにも必ず伝わるので、しっかりと自分の思いを見せていきたいです。

-今後の展開としてはどうですか。思い描いていることがあれば教えてください。

これまでのノウハウを生かして、当社で勤務していた人の独立開業をサポートしたり、焼き肉店に業態変更したい店主の支援などをしていけたらいいなと思っています。当社は仕入れ面で全国にコネクションがありますから、取引先の紹介もできます。当社の商品を卸すこともできるので、お気軽にご相談いただけたらと思います。

-現在4店舗ですが、さらに出店の予定などはありますか。

はい。周南・下松エリアで物件を探しています。良い場所があれば出店したいのですが、小さな店舗をいくつか出店するよりも大型の店舗をと考えているので、なかなか希望に沿う物件が見つかりません。大型の店舗の方が従業員数を確保できて力を集中させることができるので、より良いサービスが提供できると考えています。初期投資はかかりますが、長く愛される、お客さまも従業員も幸せになれる店を作っていきたいです。

-そうですか。今後の展開も楽しみにしています。従業員を思う気持ちが強く感じられるお話、有り難うございました。

はい。こちらこそ、有り難うございました。

有限会社 ライズ
山口県宇部市西平原3-4-16
TEL:0836-29-1129
代表者:代表取締役 李洋平

有限会社ライズ

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