3周年を迎えた宇部のオフィス街のレストラン「TRATTORIA SUNMARUNO(トラットリア サンマルノ)」(宇部市常盤町2、TEL 0836-33-6648)が6月16日、戦後に作られたレシピを基に「復刻スイーツ」の販売を始めた。
戦後に宇部で菓子教室を開いていたキリスト教ルーテル派牧師の妻、エロイス・デールさんが1971(昭和46)年に発行した著書「デール夫人のクッキーズ」のレシピを再現した同商品。
マーガリンをバターに変更した以外はレシピを忠実に再現し、食感の違う「コーンフレークメレンゲ」「チョコレートチップ」「タッフィースクエア」の3種類をパッケージする。
アメリカ人のデールさんは戦後に夫婦で来宇。現在の同店がある場所で教会を開いていたという。店主の丸野光洋さんは「自分の家族や知り合いだけでなく、お客さまにもデール夫人に関係のある方がおられ、間接的ながらも縁を感じていた。復刻スイーツはオープン当初から構想があった」と話す。
約半世紀前の菓子は「着飾らずシンプルなアメリカンデザート」。「オーブンがない時代のレシピには、天火という記載があったり、『湿気の多い日にはよくできません』と書いてあったり、今のレシピとの違いを感じた」と丸野さん。
毎年、周年記念プレゼントを来客へ進呈している同店。6月9日に3周年を迎えるにあたり、同スイーツを今年のプレゼントにすることを決め、同15日までは来店客に進呈。16日から店頭で販売を始めた。価格は400円。
「3年間の感謝を込めて作った。新しいことに取り組むたび、基本に戻ることの大切さを感じる。これから先も料理に対して責任を持ち、サンマルノとして新たな展開も考えていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は、11時~15時、18時~23時。日曜定休。