山口県の空の玄関口「山口宇部空港」(宇部市沖宇部)が7月1日、50周年を迎えた。
同空港は、1966(昭和41)年7月1日に「県営宇部空港」として開港し、東京、大阪の往復を1日1便運航。1980(昭和55)年4月、「山口宇部空港」に改称。滑走路の延長などを経て、2014年からはスターフライヤーが就航。現在は東京の往復を1日10便運航。過去25年の間には、沖縄便、札幌便の運航を行っていたこともある。
活性化事業としてイベントなどを精力的に開催している同空港。定期便利用者数は、2012年度から4年連続で増加。昨年度は「第23回世界スカウトジャンボリー」「ねんりんピックおいでませ!山口2015」の開催、大河ドラマ「花燃ゆ」の放送など、航空需要を喚起する要因が重なったこともあり、9年ぶりに90万人を上回った。
同日、地元住民や空港利用者が集まる同空港ロビーで「山口宇部空港開港50周年記念セレモニー」が開かれ、村岡嗣政山口県知事、久保田后子宇部市長、航空会社関係者らが出席。ゆるキャラの「ちょるる」「チョーコクン」、観光パフォーマンスユニット「やまぐち奇兵隊」も駆け付けた。
村岡知事は「50年間での利用者は2300万人以上。アシアナ航空チャーター便の利用も1万人を超えた。国際チャーター便の定期就航、駐車場の拡大、ボーディング・ブリッジの設置など、空港機能を充実させ利便性の向上を図りたい。同時に観光PRにも全力で取り組み、地域経済の活性化につなげていきたい」と力強くあいさつ。
久保田市長は「街中に空港があることは珍しく、UBEビエンナーレの彫刻を設置したり、バラを豪華に植栽したりと、魅力あるスポットになっている。観光に寄与するだけでなく、地域産業の発展にも生かしたい。50年を節目にさらに飛躍するよう市も尽力していく」と話す。
そのほか、同空港を模した華やかな特製ケーキも登場し、地元小学生が50本のろうそくを吹き消して「50歳の誕生日」を祝った。
開港50周年を記念して県内12市と連携する「観光物産フェア」が同日から始まり、今後月替わりで全11回開く。期間中、県内の道の駅6カ所が出展するほか、ちょるるのグリーティング、ステージイベント(7月3日)を予定する。開催時間は9時~17時。