山口・一の坂川沿いのドイツワイン専門店「オーバーヴィーゼ」(山口市後河原、TEL 083-902-7100)が2月、オープンから10周年を迎えた。
2007年にドイツ愛好家の上原幸枝さんと定年退職した夫の久生さんが、ドイツの醸造家から直接仕入れるワインを展示販売する店としてオープン。12畳の自宅一室を店舗にして開業した。
当時はギャラリーとしても営業していたが、現在はワインの販売に特化。久生さんが山口日独協会の副会長・理事長を務めていることからも、現地の醸造家と交流を続け、国内の市場に出回っていないワインも並ぶ。
これまでを振り返り、幸枝さんは「趣味が高じて始めたことだが、ワインを通して人に寄り添いたいという気持ちが今でも一番。一時は体調不良などで閉店も考えたが、続けてこられたことがうれしい」と笑顔を見せる。
販売するワインは、毎年夏に夫婦でドイツに出向いて醸造家から買い付ける。当時は13種類ほどだったワインも、現在は「ドイツの方々との交流も広がり」(幸枝さん)約50種類をそろえる。価格帯は1,600円~8,000円。2,000円台が中心価格。利用客層は、学生から70代までと幅広い。
「多売はせずに、ワインが必要な事情や感情をしっかりと聞いて提供する。作り手の顔が見えるワインを提供しているからこそ、飲み手の方の表情や気持ちも想像しながら提案している。何年たっても贈り物のワインを選ぶときはドキドキする(笑)」と幸枝さん。
「一本のワインが人の気持ちに寄り添うこともできるはず。これまでと変わらず、丁寧にワインの魅力を伝え、これからも夫婦で元気にやっていきたい」と笑顔を見せる。
営業時間は10時~18時。