宇部の松月堂製パン(宇部市今村北4、TEL 0836-51-9611)が2月10日、「長州殿様おはぎ」の販売を始めた。
幕末の京都で「長州おはぎ」と名付けられた菓子が人気を博したという歴史になぞらえた同商品。明治改元150年の今年、県内で大型観光キャンペーンなどが展開されることから、「和菓子から歴史を感じてもらいたい」(井上守社長)と、期間限定で販売する。
「長州おはぎ」は、元治元(1864)年に京都で流行した餅菓子で、盆の上に3つのおはぎと箸を並べ、長州藩主・毛利氏の家紋「一文字三星」を模し、長州藩の公称石高36万石にかけて36文で売られたという記録が残る。
同社で販売する「長州殿様おはぎ」は、山口県産のもち米と昨秋収穫された北海道産の新小豆を使い、みずみずしく歯ごたえのある小豆の粒感と食べごたえのあるボリューム感が特徴。同社が県内で展開する11店舗のパン店「カトルセゾン」「レコパン」「ラ・ファリーヌ」「プランセス」で、受注生産で販売する。価格は600円。3日前までの予約が必要。
井上社長は「2年ほど前に長州おはぎの歴史を知り、一度だけイベント販売したことがあったが、今回の節目に合わせて復活させた。維新150年を地元企業から盛り上げたい」と話す。
3月24日まで。