宇部出身の画家・岡本よしろうさんの個展が現在、市内の自宅ギャラリー「すえひろ」(宇部市東小羽山町1、TEL 0836-33-3162)開かれている。
テーマは「サロン・ド・ヨシロー」。これまでの10年間で制作してきたアクリル画を中心に、リトグラフ(版画)やレリーフ、紙粘土の立体作品など約120点を展示。自宅ギャラリーならではのカジュアルな空間を生かし、「私の部屋を見てもらうような雰囲気にした」(岡本さん)。
童話をモチーフにした作品や繊細なタッチで描かれたものや、タロットカードをモチーフにしたレリーフなど、10年の間で発表してきた作風はバラエティーに富む。岡本さんの「かわいいけれどシュール」な世界観を醸し出している。
岡本さんがこれまでに手掛けた絵本約10冊も展示。詩人・谷川俊太郎さんの詩を絵本にした「生きる」や、7月に発表した「かおはめえほん たすけてー!」なども見ることができる。
現在は神奈川県横須賀市に在住し、絵本作家としての活動に重きを置き、日々制作に励んでいる岡本さん。「個人作品を作ることももちろん続けていくが、より多くの方に見て喜んでいただける絵本の作品に携われることは、とてもやりがいを感じている」と話す。
2年ぶりとなる地元での個展について「宇部市内で行った初の個展からちょうど15年の節目。今があるのは、応援していただいている地元の方々のおかげ。これまでの歩みを見ていただきたい」と岡本さん。「次の個展は数年後になりそうだが、今後も作品を発表し続けたい」とも。
開催時間は10時30分~18時。入場無料。12月20日まで。