1月20日の深夜1時30分ごろ、山口・湯田温泉街にキツネが出没した。
目撃したのは、もんじゃ焼き専門店「二丁目鉄板もんじゃ118」の店長・熊野恒生さん。「閉店後に店の前で片付けをしているときに、ふと振り返ったらいた。『えっ、何で?』と思ったのが第一印象。全く怖がる様子がなく、店の中に入ってこようとするほどで人懐っこかった」と話す。
もんじゃ焼きを焼き終えた後だったことや周辺が暗かったことなどから、「匂いや明かりに誘われてきたのかも」と熊野さん。キツネは「あっちに行きなさい」という熊野さんの声で店先を離れたものの、すぐにまた姿を現し5分ほど店先にいたという。
店主の寺内健二さんがキツネの出没をフェイスブックに投稿したところ、「狐の恩返し?」「え、湯田に!!」(以上、原文ママ)などのコメントが寄せられ、驚きの声が上がっている。
山口市農林政策課によると、市内の山奥での目撃情報は過去にあるものの、市街地での目撃情報や通報もないことから「極めて珍しい」という。今回、市街地に出没した原因は「不明」。
湯田温泉旅館組合事務局の瀧下尚子さんは「本当にキツネが出没するとは、ただびっくり」と驚きを隠せない様子。「当組合でも、ここ30年ほどはキツネが実際に現れた話は聞いたことがない。もしかしたら、もっと湯田温泉を盛り上げるように頑張れ、とエールを送りにきてくれたのかも」とほほ笑む。