宇部・西岐波の「吉田芋粥会」が6月2日、春に現れる女王バチを捕獲する「スズメバチトラップ」を回収した。
今年は4月29日に誘引剤入りのトラップ150個を仕掛け、スズメバチ83匹(オオスズメバチ19匹、キイロスズメバチ64匹)、アシナガバチ119匹を捕獲。最も大きい女王バチは体長5センチに及んだ。
昨年同様に焼酎・果汁100%のオレンジジュース・食酢・乳酸菌飲料を誘引剤に使い、スズメバチの捕獲数は昨年の約2割(昨年はスズメバチ483匹を捕獲)に激減した。
同会の布田悟さんは「ゴールデンウイークに晴天が続き、誘引剤が乾いてしまったことも要因の一つかもしれないが、まず5月にスズメバチが飛ぶ姿をあまり見かけなかった。8年間継続した成果が出ていることは確か」と喜ぶ。
会員がスズメバチの被害を受けたことを機に、2012(平成24)年に始まった被害防止の取り組み。地元にとどまらず県外にも伝わり、個人でニホンミツバチを飼育する人などから問い合わせがあったという。
布田さんは「ここ最近は吉田地区で被害を受けた話を聞かず、うれしく思っている。他にもスズメバチの被害で困っている人がいれば、喜んでノウハウを伝えたい」と笑顔を見せる。