9月21日に宇部市渡辺翁記念会館で行われる音楽祭「楽器を奏でる 音でつながる」を前に9月20日、出演する音楽家たちが「桃山中学校」(宇部市大字小串)で生演奏を披露した。
宇部市出身の母を持つフルート奏者のyumiさん、ギタリストの竹内永和さんが生徒303人に向けて生演奏を披露した。「ムーン・リバー」や「風の丘(映画「魔女の宅急便」より)」など6曲を演奏し、生徒たちはプロの演奏に聞き入った。
演奏を終え、yumiさんと竹内さんは「真面目に集中して聞いてくれる姿に驚き、うれしく思った」と声をそろえ、同中3年生で吹奏楽部部長の浅上颯希さんは「透き通った音色に感動した。互いの楽器の良さを引き出していた。私たちもそんな風に上手になれたら」と目を輝かせた。
9月21日の音楽祭は、渡辺翁記念会館に展示されている壊れたスタインウェイピアノを修復するプロジェクト「伝説のピアノ復活計画」の一環として行われ、yumiさんや竹内さんのほか、オカリナ奏者の第一人者として海外でも活躍する善久さん、ピアニストの碓井俊樹さんらが出演する。
音楽祭当日は14時30分から有料イベントを行う。第一部の音楽バラエティー「やまぐち紅白音合戦」は、紅組と白組に分かれて演奏で対戦し、紅組キャプテンはyumiさん、白組キャプテンは善久さんが務める。第二部「キューバントリオ」では、yumiさん、碓井さん、竹内さんがトリオを編成してキューバの音楽を演奏する。17時30分からは無料で「善久オカリナ合奏団」による特別公演を行うほか、碓井さんが壊れたスタインウェイピアノを演奏する。
宇部市は2021年に市制施行100周年を迎える。主催するやまぐち音楽文化振興会の水嶋貞夫事務局長は「100周年記念行事に先行して、音楽を通して歴史あるものを大切にする心を伝えたい。市民を巻き込みながら盛り上げていければ」と話す。
有料イベントのチケットは、当日一般=3,500円、同中学生以下=1,200円、未就学児無料。問い合わせは水嶋事務局長(TEL 080-5617-7584)まで。