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山陽小野田に「ジビエ処理加工施設」 ジビエの魅力知る難病患者の猟師が開業

「一般家庭でもジビエ肉をおいしく安全に味わってもらいたい」と仲村さん

「一般家庭でもジビエ肉をおいしく安全に味わってもらいたい」と仲村さん

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 ジビエ処理加工施設「西日本ジビエファーム」(山陽小野田市大字山川字鋳物師屋、TEL 090-6434-2055)が11月1日、山陽小野田・厚狭の山あいにオープンした。

「西日本ジビエファーム」で販売するジビエ肉

 施設まで約30分圏内のエリア(山陽小野田と宇部・美祢・下関の一部)で捕獲されたシカやイノシシ、カモなどを受け入れ、冷凍コンテナに設けた加工室と梱包室で鮮度や温度管理などにこだわって処理・加工する。真空包装したジビエ肉の直売価格はイノシシやシカが500グラム1,750円。

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 代表の仲村真哉さん(44)は厚狭出身。23歳の時に難病のクローン病を発症し、病態が悪化した10年ほど前にUターン。脂肪分の摂取を抑えなければならない病と付き合う中で、低脂肪で鉄分が多いシカ肉に着目し、5年前に狩猟を題材にした物語を読んだこともきっかけとなり2016(平成28)年8月に狩猟免許を取得した。

 以来、「山陽地区猟友会」の一員として活動する仲村さん。「野生獣による農作物被害が増えていて、駆除を目的に活動する猟師は多い。捕獲した野生獣を処分するのではなく、食肉として流通させられれば猟師のやりがいになるはず」と必要性を感じて施設の開設を決意。食肉処理業と食肉販売業の許可を得て、開業にこぎ着けた。

 プレオープンとして8月から駆除された野生獣の受け入れを始めたところ、「暑い夏場は温度管理が難しいので、自分で解体するのが困難な猟師に喜ばれた」という。10月末にはオンラインショップを開設し、ニホンジカとイノシシの狩猟が解禁となる11月1日に本格稼働した。「冬はジビエ肉に脂がのる。ジビエを扱う飲食店の商品購入が増えるのでは」と期待する。

 仲村さんは今秋から県内のイベントに出店し、ジビエの普及活動にも取り組んでいる。「シカ肉を食べ始めて体調が良い状態が続いている。ジビエ肉は『臭みがあるのでは』と懸念されるが、しっかりと処理すればおいしい。一般家庭で安心して食べられるジビエ肉の流通を目指して頑張りたい」と意気込む。

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