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山陽小野田の和菓子屋「田中進政堂」が100周年 地域の憩いの場にも

「お客さまや地域の支えのおかげで100年続けることができた」と店主の田中一成さん

「お客さまや地域の支えのおかげで100年続けることができた」と店主の田中一成さん

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 山陽小野田市目出新町の親子3代続く老舗の和菓子店「田中進政堂」(TEL 0836-83-2553)が1月、100周年を迎えた。

看板和菓子の「たなかのタルト」

 日産化学の向かいで1920(大正9)年1月に創業。初代店主の田中千代一さんは愛媛県今治市出身で、東京や千葉で修業した後に妻のミツヨさんの親戚が山陽小野田市に住んでいた縁で同所に店を構えた。

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 現在の店主は3代目の一成さんで、2代目で父親の政数さんが亡くなった後は母親の千枝さんと2人で店を切り盛りしている。

 看板和菓子は、「たなかのタルト」(700円)と「防長巻」(800円)。「たなかのタルト」は千代一さんの出身である愛媛県の郷土菓子を山口向けにアレンジしたもので、本来使われるゆず餡(あん)をこし餡に変え、カステラ生地で巻いている。

 「防長巻」は千代一さんが考案したオリジナル商品で、りんごジャムを分厚いカステラ生地で巻いている。

 両商品とも創業当時からレシピを変えず、同じ味を守り続けている。以前はどら焼きやようかん、団子など和菓子全般を製造していたが、1人で作るのが大変になったため、現在は知り合いの店から仕入れたものを置いている。

 店内には、和菓子だけではなくジュースやアイスクリーム、ガムなどの駄菓子も置いており、店の前を通って通学する学生や近所の子どもたちが買いに来る。

 一成さんは「昔はこの近くにも何件か駄菓子屋があったが、今はここだけ。そのせいか子どもたちの集会場になっていて、『田中の駄菓子屋』なんて呼ばれることも。僕は話をするのが好きなので、子どもたちと会うのが楽しい」と笑顔を見せる。

 一成さんは現在63歳、千枝さんは91歳。後継者はおらず、誰かに継ぐことも考えていないが、続けられる限りは続けたいという。「大正9年から100年続けられたのは、お客さまや地域の支えがあったからこそ。来てくれる子どもたちのために、1日でも長く続けられるようこれからも頑張りたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は8時30分~18時(4月~10月は19時まで)。日曜定休。

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