「縁結びの神社」として知られる宇部の琴崎八幡宮(宇部市上宇部、TEL 0836-21-0008)で1月、結婚披露宴が行えるようになって1年がたった。
境内の「参集殿」を会場に、新郎新婦の要望に添った内容で6~80人までの披露宴に対応する。食事は施設内で仕上げる和食やフレンチを提供するほか、シェフを指名して出張料理を依頼することもできる。
同神社権禰宜(ごんねぎ)の白石憲一さんは「これまでも本殿で結婚式を行ってきたが、披露宴を行うのは難しかった。40年ほど前には挙式後の会食も行われていたが、今は時代もニーズも変化している。時代に合わせて日本ならではの和の挙式・披露宴を提案したい」と話す。
プランニングは企画会社「サブロクイメージワークス」(宇部市中尾)が手掛ける。同社の田中翔大さんは「30代を中心に利用が多く、和婚・神社婚を希望する方はもちろん、派手な披露宴を望まない方などにも喜ばれている。問い合わせも増えてきており、関心が高まりを感じている」と話す。
「神社は開かれた場所であるべき」との考えから、装いや形式に規約は設けず、和の雰囲気でありながらドレスでの挙式・披露宴にも対応する。
白石さんは「神社での結婚式は日本の伝統や奥ゆかしさ、家と家のつながりが意識できる。人々の思いや願いが詰まっている神社という場所で人生の節目を迎えてもらえたら」と話す。