8月に閉店することが決まっている山口の老舗百貨店「ちまきや」(山口市中市町)で5月28日より、閉店セール「ちまきやグランドフィナーレ153」が始まった。
同日は常得意向けの1日早いプレセールで案内状を持った客が対象だったが、開店前から多くの人が訪れ長い行列ができた。列は100メートル先のアルビ跡地まで続き、その空き地内にも列を作ったほど。「約1,200人もの人が並んだ」(同店)という。行列は開店後10~15分で解消されたが、その後も次々と客が流れ込んだ。
「ちまきや写真展を見に来た」という山口市内の会社員の女性(67)は「贈り物をするときは必ずちまきやで買っていた。ちまきやの包装紙に包まれていることが質のいい商品の象徴だった。小さいながら市内唯一の百貨店として長年頑張っていたのでなくなることが寂しい」と話す。一方、広告に載っていた商品を買いに来たという山口市内の男性(78)は「ちまきやがなくなるのは寂しいが、妻は『山口井筒屋』になった後の商品や品ぞろえを楽しみにしている」という声も。
同社営業企画部の上野博司部長は「正月の初売り以上の行列だった。今日のプレセールを『衝撃と感動の1日』と打ち出していたが、言葉通りになった。始まるまでは不安だったが、無事開店を迎えてほっとしている」と話していた。
営業時間は10時~19時。一般客対象のセールは今月29日から。8月31日まで。
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