日本初の野外彫刻展(現UBEビエンナーレ)と石炭記念館が誕生した時代を振り返る展示イベント「炭都探訪1955-1975 石炭×彫刻」が現在、ときわ湖水ホール(宇部市沖宇部)で開かれている。主催は宇部市。
1961(昭和36)年に始まった日本初の大規模な野外彫刻の国際コンクール「UBEビエンナーレ」(現代日本彫刻展)と、1969(昭和44)年に開館した日本初の「石炭記念館」が初めて連携して行う企画展。
宇部市UBEビエンナーレ推進課の三浦梨絵さんは「この2つのイベントは同じ時代に生まれ、『アートのまち』と『炭鉱のまち』という宇部を象徴する存在。今回は、それぞれの歴史を一緒に振り返ろうという企画。どちらも宇部の人たちが未来のために良いものを残したいという思いでつくられた」と話す。
会場のアートギャラリーに、木やコンクリートで作られた初期の野外彫刻、炭鉱絵画や現代彫刻展(現UBEビエンナーレ)の第5回展(1973年)から第21回展(2005年)までのポスターデザインを担当した粟津潔さんが描いたポスター、当時の写真資料など70点以上を展示する。
三浦さんは「当時を懐かしんだり、『炭鉱があった場所はここなんだ』というふうに見たり、それぞれに楽しんでくださっている様子。思いのこもった作品たちを大事に展示していきたいし、これからもこうして未来に残していきたい」と話す。
同展では、展示会場と石炭記念館の2施設を巡ると、ポストカードが完成するスタンプラリーを実施。会場では、感染対策としてアルコール設置や来場者のマスク着用など安全に配慮して行う。
開催時間は10時~16時。火曜休館。11月23日まで。