宇部の飲食店「ResortCafe&Bar POLE POLE(ポレポレ)」(宇部市松島町、TEL 0836-33-9138)がこのほど、卓上で使用できるモンブラン絞り機「ハンディーモンブラン」の販売を始めた。
8月末から販売を開始した同商品は、「モンブラン」の仕上げとなる「絞り」の工程を利用客の目の前で演出するために開発した。電動でマロンペーストを絞ることができ、片手で操作できる手軽さが特長。直径1ミリ穴の金口を用いることでふんわりとした口当たりのモンブランが完成する。
開発のきっかけについて、同店を運営するガイアエグザクションの富岡英雄社長は「モンブランの仕上げを見せる提供方法がブームだが、機械は大型で高価なものが多い。小型で安価なものがないかと考えていたところ、麺を製造するための機械と金口を組み合わせることを思い付いた」と話す。
元々は自店で使用することしか考えていなかったものの、SNSに動画を掲載したところ続々に問い合わせが入った。大手企業からの問い合わせも追い風になり、約2カ月間で商品化にこぎ着けた。
現在は、アマゾンで販売。洋菓子店などからの業務用としての注文があり、約半月で約200個の売れ行きを見せているという。モンブラン以外の用途にも使用できるように金口は形状が異なる4種類を付ける。価格は3万8,500円。
富岡社長は「飲食店が現場目線で作ったマシンだが、使い手のアイデア次第で業務用でも一般家庭用でも使うことができる。まだ始まったばかりの取り組みだが、全国の人に認知されるような商品にできれば。飲食業界は大変な時期が続いているが、だからこそアイデアを生かして活路を開いていきたい」と意気込む。