イベント「まわるわ-旧山口電信局舎から始まる まわるわ・つくる・まわる-」が10月15日から、山口の白石・大殿地区周辺で行われる。主催は、旧山口電信局舎交流事業実行委員会。
同地区を中心に近代建築物の魅力を発信し、新たな観光資源としてスポットを当てていくことを目的に企画した同イベント。「近代」と「山口」をテーマに国登録有形文化財の「旧山口電信局舎」を活用し、県内の飲食店や個人などと連携を図りながら、10日間にわたって街歩きやワークショップなどを行う。
同実行委員会事務局の丸本華代さんは、今年3月まで山口市役所文化財保護課に務めていた。「同局舎は、築150年にもなる。このほかにも時間をかけて長く受け継がれてきた物の良さを感じてほしいし、文化の価値をより多くの人に伝えていくことで、また次の時代へと継承していきたい。ツアーに参加されない方も足を運んでもらい、地元の良さを知るきっかけになれば」と話す。
10月24日までの期間中、「旧山口電信局舎」をメイン会場に各種プログラムを展開する。「山口近代建築研究会」の原田正彦さんのガイドで局舎から徒歩圏内の近代建築を歩いて回る「近代建築まちあるき」、それぞれ専門のガイドや講師による「蓄音機コンサート」や自宅でできる和漢薬膳茶を学ぶ「茶座」、ワークショップなど。
目玉となるのは、同局舎内で毎日10時から19時までの間、コーヒーや紅茶、焼き菓子などを提供する「カフェ」と山口のさまざまな飲食店の弁当とパン店のパンを日替わりでの販売や、物販を行う「買い物」のコンテンツ。物販は、山口の伝統工芸品や商品、電信オリジナルグッズを販売する。
イベント初日から3日間の18時30分から22時までは、同局舎とサブ会場となる「河村写真館」などの一部近代建築のライトアップも行い、15日には「夜のまちあるき」も行う。「建物がきれいに浮かび上がるような、昼とは違った顔を楽しんでほしい」と丸本さん。
「来年以降は、建物内の大幅改修が予定されているので、今の姿が見られるのはこれが最後のチャンスかもしれない。おいしいコーヒーを飲みながら館内をゆっくりと見学してほしい」と呼び掛ける。
各プログラム定員になり次第締め切り。開催時間は10時~21時(金曜・土曜は22時まで)。