洋菓子店「パティスリー・ケンジ」(宇部市則貞5)が現在、昭和時代に宇部で人気を博した菓子「バターサンド」を復刻販売している。
オーナーパティシエの藤井謙治さんは「私自身その味が好きだったことと、全国的にバターサンドブームが再熱していたことから復刻を決めた。約半年をかけて何度も試作を重ねた」と話す。「パティスリー・ケンジ」のほか、山口宇部空港やJR新山口駅の専門店街でも販売する。
販売するのは「ラムレーズン」(1個=216円、5個入り=1,080円)と「大吟醸レーズン」(1個=195円、5個入り=975円)の2種類。「王道のスタンダードな味わいが人気だった当時の記憶を基に、現代風にアレンジした」と藤井さん。柔らかくしっとりとしたクッキー生地に、甘さ控えめのクリームとレーズンをサンドする。
「ラムレーズン」は、ラム酒とブランデー、日本酒の3種類の酒に漬け込んだ実が大きくて柔らかいレーズンをクリームと合わせ、「大吟醸レーズン」は、酒かすの香りを重視し、地酒「大吟醸 貴(たか)」に漬け込んだ白ぶどうのレーズンをフレッシュなバタークリームに混ぜて仕上げる。
「大吟醸レーズン」の商品パッケージは同店のイメージカラーの青色を採用した。同商品の総合プロデュースを手掛けたヨシイ・デザインワークス(宇部市小串)の吉井純起さんは「パッケージは市外県外の方にも手土産として使ってもらえるようにシンプルなデザインにした。地元住民が愛着の持てるような宇部の名物になれば」と話す。
藤井さんは「暗いニュースが続くが、楽しい話題を提供して地元のスイーツ業界を盛り上げていきたい。手土産として使ってもらえたらうれしい」と話す。
営業時間は10時~19時30分。水曜定休。